閑話538・『あんよりぁ』

欠伸をしながら目元を拭う、どうしようも無い倦怠感。


エルフを捕食した後のコレに何時も悩まされる、何時も何時も遠い昔から。


「トグロを巻いて寝たいぜ」


「んふふ、下品な形になるねェ」


「うるせぇ」


不機嫌に鼻を鳴らしながらベッドの隅に移動する、一応場所は譲ってやる。


キョウの柔らかそうなお尻が柔らかいベッドに沈む。


「柔らかそう」


「ん?」


「キョウのお尻が柔らかそうだぜ」


「やん、エッチだなァ」


「基本的に男はエッチだぜ」


「キョウは女の子でしょう?」


「え、あ、そう、だっけ」


「そうそう」


「俺のお尻も柔らかいのかなァ」


「揉んでみようか」


「噛むぞ」


「お尻に歯があるの?」


「ね、ねぇぜ」


「もみもみ」


お尻を触られる、嘘でも歯があると言えば良かったぜ。


なんか厭らしさが無くて気持ちいい。


「気持ちいいぜ」


「なんだか癪だな、えいえい」


「あん」


「………なんだかエッチぃなァ」


「ふ、ふざけるんじゃないぜ」


「あんあん喘いでよ」


「もう言わない」


「……えいえい」


「………ぁ」


「そっちの方がエッチぃね」


そう、なのか。

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