閑話510・『うへへへへへ』
「お腹空いた」
「それだけ吐けばね」
「お腹空いたっ!」
「一時間弱吐けばねっ」
「一時間強だぜ」
「どっちでもいいよォ」
「一時間キョウだぜ」
「うるさいよ」
「一時間ジャックだぜ」
「だ、誰?」
寸劇はどうでもいい、すっかりお腹ぺちゃんこになったキョウが欠伸を噛み殺している。
人間もエルフも容易く噛み殺す。
「しかし……お腹空いた」
「我慢なさい」
「うぅ」
「………昔より我慢が出来無くなったね」
「?」
「すぐに怒るようになった」
「う、うん」
「人間やエルフを食べる事に抵抗は無くなって」
「―――――」
「そしてこんなに吐き出して」
「きちゃないな」
「うん、まあ、きちゃないね」
それでもこうやって元気でいてくれるのが一番だ、他に望むものも無い。
キョウはエルフを飼いたいようだけどね。
「元気が一番って事だよ」
「こんなに変わったのに?」
「そうだよ」
「うへへ」
笑い方は変わら無いね。
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