閑話484・『解体対飼いたい2』

そもそも集落が三つ近場に纏まっているのが稀だ。


中々進展しないお腹一杯計画にお腹では無く頬を膨らませる。


湖畔の街は今日も静かだ、俺以外。


うぐぐぐぐ。


「うぐぐぐぐぐぐぐ」


「唸っても無駄ぁ、少しは我慢を覚えなさいな」


「早くエルフ飼いたい」


「はいはい」


「早くエルフ食いたい」


「はいはいはい」


「早くダークエルフに育てたい」


「中身ね、中身の話だよね」


「うぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ」


「参ったね」


「キョウが考えたんでしょう!」


「謝りましょう」


素直に謝るキョウに苛立ちが募る、謝る前に集落を見付けろ。


謝る前にエルフを飼わせろ。


「しかし困ったねェ」


「うぅううう」


「……キョウ」


「飼いたい」


「うん」


「食いたい」


「うん」


「かいたいかいたい、解体かいたい解体」


「うんうん」


「解体して食いたい」


「……うん」


食わせろ食わせろ。


あれ?

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