閑話483・『解体対飼いたい』
そもそも集落が三つ近場に纏まっているのが稀だ。
中々進展しないお腹一杯計画にお腹では無く頬を膨らませるキョウ。
湖畔の街は今日も静かだ、キョウ以外。
「うぐぐぐぐぐぐぐ」
「唸っても無駄ぁ、少しは我慢を覚えなさいな」
「早くエルフ飼いたい」
「はいはい」
「早くエルフ食いたい」
「はいはいはい」
「早くダークエルフに育てたい」
「中身ね、中身の話だよね」
「うぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ」
「参ったね」
「キョウが考えたんでしょう!」
「謝りましょう」
頭を下げるとキョウは納得出来ないとばかり暴れ出す、子供の暴れ方、非常に見っとも無いよォ。
それを冷静に見詰めながら溜息を吐き出す。
「しかし困ったねェ」
そもそもエルフを飼わせたくないので現状は良い方向に転がっている、私にはねェ。
「うぅううう」
「……キョウ」
「飼いたい」
「うん」
「食いたい」
「うん」
「かいたいかいたい、解体かいたい解体」
「うんうん」
「解体して食いたい」
「……うん」
あら、飼いたい気持ちが負けてるよ?
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