閑話455・『腐り方を選べ2』

エルフの死体の山に囲まれてご満悦なキョウ、麒麟の力を行使すれば魔法に長けたエルフもこの通り。


この通りの有様、食用であると同時に今日のベッドにもなる。


良かったねェ。


「死体の山はあたたかい」


『まあ、そのうち冷たくなるよ』


「?ならないぜ」


『なるよ?!』


「うう、五月蠅いなぁ、あ、蠅だ」


『蠅が二匹だね』


「?一匹だぜ」


『ふふふふふ、おバカさん』


「な、何だぜ」


『おバカさん』


「二度も言うなっ、美味しい美味しい」


そこら辺に転がっている死体は全て餌になる、エルフの死体、どれだけ腐敗しようと問題無い。


腐肉食のエルフライダー、腐り始めてるのから食べなァ。


『腐った肉でも平気なのは良い事だねェ』


「腐ったエルフの方が美味しい」


『ほほう』


「なんつーか美味しい」


『理由は?』


「?新鮮さは無いけど味はこっちの方が深みがある」


『成る程、獣もエルフも変わら無いねェ』


「うん」


味を選ぶか新鮮さを選ぶか、捕食者の自由だ。


選ぶ権利がある、キョウは腐った方がいいんでしょ?


ふふ。


『でも獣よりエルフの方が美味しいでしょう?』


「そりゃもう」


私は新鮮な方がいいなァ。

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