閑話440・『餌ルフ』
エルフを飼いたいならエルフの世話をしなさいよと心にも無い事を言う。
どっちみち飼わせる気は無いけどこうやって『面倒』を増やして押し付ければ色々と嫌になるだろう。
「えぇえ」
「私は世話をしないからね」
「う、ん」
「世話をしなくなっても世話をしないからね」
「うぅ」
「しないからね」
「わかってるって」
「わかってないから言ってるんだけどねェ」
「ふん」
「じゃあ餌は?」
「え」
青空の下で停止するキョウ、何処までも広がる青い空と何処までも無垢なキョウの表情、どうするつもり?
エルフは餌だよ、餌の餌はなんなのかな?壊れた生き物にそれが理解出来る?ぶっ壊れた生き物に理解出来るわけ無いよね。
どうするの?
「え、えるふの、えるふに、えさぁ?」
「そりゃ生き物だからね」
「えるふ」
「飼っても良いけど餌はどうするの?」
「え、るふの」
壊れた生き物は壊れた精神で狼狽える、だって餌としか認識してないんだもの。
本質的にね。
良い天気。
「えさは、えるふだろ」
「エルフにエルフを食べさせるの?」
「あ、そ、う」
「同族食いだ、ぷぷ」
「う、ん」
飼えるわけ無いでしょうに。
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