閑話435・『よいわるいこ2』
甘えられる存在は多数いるが心の底から全てを預けられるのはキョウだけだ。
捕まえて愛を囁く、鳥かご、俺は鳥かご。
キョウを閉じ込める。
「しゅきぃいいいいい」
「おお……可愛い」
愛を囁くと『反応』が返って来る、それが嬉しくて何度も何度も囁く。
恥じらいはあるので叫ぶのでは無く囁く。
「しかしこの可愛さ、誰かに自慢したいよ」
「んんん」
「顔グリグリも可愛い、私の『俺』は可愛いなァ」
「――――むろん」
「そりゃそうか」
「きょうもかわいいぜ」
「………無論っ」
「うへへ」
このやりとりも何度目だろうと目を細める、でもここは二人だけの世界。
これでいい。
「しょくしゅぶっさす」
「おやめ」
「やめる」
「おお……賢いねェ」
「うへへ」
「良い子良い子」
「わるいこわるいこもして」
「悪い子悪い子」
「うへへ」
悪い子悪い子してくれてありがとぉ。
良い子良い子より嬉しい。
だって本当だもの。
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