閑話410・『酔った時にありがち2』
集落のエルフの死体をお腹におさめたので湖畔の街の一室のベッドで丸まっている。
そして何よりお腹が丸い、パンパンだ、白いお腹が妊娠中かと言いたくなる程に膨らんでいる。
まあ、妊娠経験あるけどなァ。
「……けぷぷ」
「うーん、お腹を太鼓にしたい」
「したら怒るぜ」
「怒られてもしたい」
「ちょっと部屋から出てって来んない?」
「やだよォ」
キョウのコミュニケーションは少々特殊なので今回のような流れは回避するのが得策。
吐きたくない。
勿体ない。
「けぷぷぷ」
「叩いて良い?」
「吐くぜ」
「吐かせてもしたい」
「……吐かせても死体」
「?」
「エルフの死体がずるるるるるるるって出るぞ、キモイぞ」
「………」
「やめとけ」
無駄に渋く勧告する、本質的には懇願している。
けぷぷ。
「けぷぷ」
「でもその内勝手に吐きそうだけど」
「は、吐かないぜ」
「エルフの内臓」
「けぷ」
「エルフの耳」
「けぷぷ」
食いモノの名前を言うな。
は、吐きそうになる。
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