閑話409・『酔った時にありがち』

集落のエルフの死体をお腹におさめたのでキョウは湖畔の街の一室のベッドで丸まっている。


そして何よりお腹が丸い、パンパンだ、白いお腹が妊娠中かと言いたくなる程に膨らんでいる。


「……けぷぷ」


「うーん、お腹を太鼓にしたい」


「したら怒るぜ」


「怒られてもしたい」


「ちょっと部屋から出てって来んない?」


「やだよォ」


しかし苦しそうだなと思う、美少女の腹部が異様に膨らんでいる様は何か尊いものをイメージさせるが大食いなだけである。


そして何より私はあれで音を奏でたい。


んふふ。


「けぷぷぷ」


「叩いて良い?」


「吐くぜ」


「吐かせてもしたい」


「……吐かせても死体」


「?」


「エルフの死体がずるるるるるるるって出るぞ、キモイぞ」


「………」


「やめとけ」


お腹を叩きたいと懇願する私だけど確かに今の説明を聞いてるとかなりキモイ。


何より最後の『やめとけ』が妙に男前で驚く。


吐かせるのを咎めてるだけなのに。


「けぷぷ」


「でもその内勝手に吐きそうだけど」


「は、吐かないぜ」


「エルフの内臓」


「けぷ」


「エルフの耳」


「けぷぷ」


吐きそうじゃん。

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