閑話339・『餌とエゴ2』

今日も湖畔の街で説教されている、何も悪い事をしていないのに説教?


普段の食事生活について………不摂生を叱られる、うるせぇ。


お前も俺なのに。


「三食食べるとしたら一つはエルフを食べよう、それでトントン」


「トントン、豚豚(とんとん)?……オデブちゃんになれと?」


「違います」


「オデブちゃんになるのは得意だぜ、沢山食べる!」


「ああ、この時点で話しをちゃんと聞いて無いよォ」


「?」


「取り敢えず必ずエルフを食べましょう」


「そうすればどうなる?」


「健康になります」


「エルフすげぇ」


「万能食です」


自信満々に少しだけ膨らみのある胸を張るキョウ。


うるせぇ、母乳くれ、そしたら……いかんいかん。


「エルフなぁ……また集落襲うか」


「極端だよォ、毎日少しでも」


「うー」


エルフは好きだけど探すのめんどい、亜人としては割とレアだから旅先でそうそう出会う事も無い。


キョウが探してよ。


「キョウがエルフを捕まえてよ」


「餌やり係が嫉妬で死ぬよ?」


「死ねよォ」


そうだった、図星過ぎる返答があまりに直球で涙目になる。


だったらどうすれば良いんだよォ。


「よーし、キョウちゃん少し頑張ってみるかー」


「ぐすぐす」


頭を撫でられた、考えるのは嫌いっ。

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