閑話336・『ドブス美少女』

「色々覚えたな」


「散々だよ、キョウのお陰で」


キョウに躾けるのは楽しい、物凄く楽しい、なので俺は笑顔でキョウを虐める。


虐めるのも虐められるのも好きだけど何時も余裕があり俺の上位にいるキョウを虐めるのはより楽しい。


「おちんちん」


「うぅ」


「ぷふふ、情けない恰好」


「ひ、酷いよキョウ」


口では抵抗しても体は正直に命令通りの『芸』をする、何だろう、俺に命令するはずのキョウが命令されている。


白磁の肌が赤く染まる、紅葉のように変化したソレを見詰めながらニヤニヤする、ベッドに腰かける、俺は主だからベッド。


キョウはペットだから床――――俺はベット、キョウはペット♪


「ほれほれ」


爪先でキョウの顎を軽く小突く、んふふ、キョウは一瞬だけ唖然としてすぐさまに足の甲に頬を擦り付けて来る。


自分と同じ顔が自分の足に擦り付けられる様はもう何とも言えない。


俺、自分の顔好き。


大好き。


「顔だけ可愛いよ」


「う、嘘」


「んふふ、もっと擦り付けて」


「う、うん、キョウ、こ、心は?」


「あん?」


「私の心は、可愛い?」


「ドブスの方じゃね、ふふ」


「あ」


「俺の為に誰でも犠牲にするんだもん、性格ドブスだろ?」


「――――――」


泣きそうでは無い。


嬉しそうでも無い。


虚空の中に光がある。


「はい」


そして花咲くように笑った。


可愛い。

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