閑話323・『中年に負ける』

流石にムキムキの髭面の中年が好きなのはアレなのでキョウに女性の良さを教える。


しかし私はまだ未発達だし、一部は幼い容姿だし、しかも頭の中はぱっぱらぱーが多いし、困ったものだ。


「ふーん」


「あ、何も信用してないな」


「まあ、でもいいじゃん、一部はみんな可愛いし」


「麒麟を始めとしてキョウと結婚したがる輩ばかりだしねェ」


「わはは、ロリハーレム」


「どうなのそれ」


「ど、どうなんだろうか」


キョウはベッドの上で猫のように丸まりながら思案している、この子が女の子に興味が無くなっているのは一部の影響かもねェ。


どいつもこいつも幼い精神性に強い能力を持っている、キョウが幼くなって年上の異性に憧れるのは必然なのかもしれない、納得出来無いけどねェ。


「ロリハーレム、略してローレム」


「新キャラのシスターで出そうな名前だねェ」


「え」


「うん」


「……確かにシスターでいそうだぜ」


「今度グロリアに聞いて見よう」


「そうしよう」


架空の人物に魂を注入すべく頑張る私達、しかしシスターはエルフと違って『体』に影響を与えすぎるからあまり取り込むのは良く無い。


容姿の変化はクロリアの細胞が原因だし、精神性の変化はグロリアの血によるものだ、それでキョロが誕生した―――神が創造したシスターは神の子供に溶け込み過ぎる。


危険だね。


「中年男性に見た目で負ける私ィ」


「いや、キョウも可愛いぜ」


「『も』?」


「き、キョウが可愛いぜ」


「よろしい」


「はぁ」


「溜息しないっ」


「は、はいぃ」


な、何だか無理矢理可愛いと言わせてるようで心苦しい。


か、可愛いよね?

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