閑話316・『餌可愛い2』
キョウと一緒に湖畔の街をうろうろしつつ現状を口にする。
食べたいものを口にしながら二人で歩く、俺は妙に肉肉しい、キョウは乙女チック。
バランス最高。
「ケーキ」
「エルフ」
「クッキー」
「ダークエルフ」
「えっと、蜂蜜たっぷりの紅茶」
「臓物たっぷりの魔物」
「うーん………あっ、かき氷」
「冷凍漬けした人間」
「ちょいまち」
「あん?」
「つかちょいでは無く、かなり待って」
「?」
手で静止される、その理由がわからずに首を傾げる、キョウは顔を蒼褪めさせながらブツブツ唸っている、あの日か?聞いたらぶん殴られそう。
胸の幅の肩から肩までの外側で着る独特の修道服は一切の穢れの無い純白、グロリアと同じ修道服、それを見詰めながら欠伸を噛み殺す、ふぁ。
俺はおかしな事を言ったのだろうか?
「キョウ、女の子なんだからもう少し可愛い食べ物を―――」
「幼いエルフ」
「待て」
幼いエルフは柔らかくて美味しいよ?一番好きな食べ物かも?んふふふ。
可愛いしね、食事には見た目の美しさも大事。
だからね。
「もっとこう、具体的に可愛い食べ物を言おうよォ」
ほかに?えっと。
「祟木」
「それご飯?」
「灰色狐」
「それ狐」
「……あ、キョウ!」
「私は可愛いけどご飯では無い」
赤面しつつキョウが答える。
ほら、美味しそう。
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