閑話313・『生理を整理2』
湖畔の街の建物の一室でキョウはお腹を叩きながら下品にベットに転がっている。
ぽっこりお腹可愛いけど食べ過ぎじゃない、現実世界の影響がここまで出ている、先日はエルフの集落丸呑みしたものね。
蛇だよ、ほぼ、それでも満足していないキョウは自身に満腹中枢が無いのかそれとも現状でも満腹では無いのかと私に問い掛ける。
そのお腹はイメージで既に消化は終えている、消化ってよりは昇華?
「そだねェ、満腹になった事が無いから後者じゃない?」
「グロリアも大食いだし、俺も大食いだし、バランスの悪いカップルだぜ」
「あはは、言うねェー」
「結婚したら台所が火の車だぜ」
「そのまま家ごとグロリアまで燃えて未亡人になっちまいなァ、私が貰ってあげるよォ」
「いえごと、家ごと、家事、火事だけに家事ってか」
「違います」
すんっ、呆気無く会話を打ち切る、キョウの天然さは可愛いのだけど私の愛の告白を流したのは頂けない。
故に対応も厳しくなる。
「キョウはあんま食わないよな」
「太りたくないしねェ」
「あはは、シスターだから太らないぜ」
遺伝子的にそのように調整されている、しかしそれでも不満は残るし私までエルフライダーの本能に屈したら『どの状態』でも他者を襲うようになる。
それでは流石に接そうが無いし、人間としての機能を全て失ってエルフライダーそのものになってしまう。
私はキョウの理性なのだ。
「そうやって油断ばかりしてると太るよ」
「えー、太った事ねぇぜ」
「世界の女性を敵にしちゃって」
「……沢山出すしな」
「下品」
「?」
あまりに下品な物言いについつい苦言、キョウは首を傾げる。
うう、そーゆー話題は嫌いっ。
「血も沢山出るぜ」
「もっと下品だよォ」
その事はグロリアにバレて無いよね?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます