第460話・『サソリと交尾したいんんんんんんんん』

サソリちゃんにしがみつくのだ、透過しようにもその暴れっぷりに意識が集中出来無い、水中に潜って俺を振り落とそうとする。


ああああ、かたくてつめたい、素敵なオス、こいつの赤ちゃんを産みたいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいん。


にゃはは、ぶくぶく、流石に能力ではどうしようもない、ぶくぶく、酸素が奪われる、こいつはどれだけ潜水出来るのだろうか?


「ぶぶぶぶぶぶぶぶぶ」


『泡を出さない』


サソリ類の配偶行動は独特だ、こいつと番いになるにはそれを―――んふふ、祟木の知識を呼び込む、その通りにすれば良い、それをして体内に寄生して愛を育めば良い、良い良い良い良い良い良い良い良い良い良い良い良い。


婚姻ダンスとしてサソリのソレは有名だ、雌雄がお互いの触肢や鋏角を握って前後左右に独特の動きをする、俺、おれは、手が―――透明の触手を発動させて同じようにするか、しかし透明度の高い水中で透明な触手、僅かに色づく。


種によってはそれを半日以上も行うらしい、あは、情熱的ぃ、仕上げに雄は精包を地面に置いて雌を誘導する、そして雌がその精包を生殖口から吸収する事で配偶行動は完了する、こいつを寝取る為には出して貰わないと、だして。


あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、だせえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ。


『落ち着いて、もう婚姻のソレはしたんだから満足しなァ』


『やだやだやだ、サソリあかちゃんうむんだもん、ぜったいだもん、きめたもん、ぶぶぶぶぶぶ』


『死ぬよ』


『ぶくぶぅ』


『透過しな、触手で固定してる間にねェ』


『さそりあかさん』


『無理』


『ぶくぶぅううううううううううう』


サソリは雌の体の方が全般的に大きいのが特徴だ、雄の方は雌を交尾の婚姻ダンスの中に体を固定して動けなくする為に雌よりも鋏が大きくなっているのがポイントだ。


俺は雄なのか雌なのか、こいつを固定する為の巨大な肉体も巨大な鋏も無い、あるのは愛情と性欲です、ああん、中にはいりたいはりたい、もっとこいつをしりたいです。


です。


です。


『けは』


『言わんこっちゃない』


『ぁぁ』


『はい、一度死んだ』


『ぁぁ』


『はい、二度死んだ、キョウ?』


『ぁぁ』


『もう、このまま死んじゃう?』


『さそりのおにく』


透過する、透過する、透過する。


おにく♪

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