閑話267・ 『ロリの嫁にされそう』
妻になれとか夫になるとかロリ一部やらロリ母やらが強要して来るので少し疲れた。
祟木と灰色狐を壊して遊ぼう♪だったのだが思いの外にぶっ壊れていてショック、俺はまだ独り身でいたい。
そもそもグロリアいるし、そもそも娘もいるし、あっ………まあ、結婚してないしセーフだろう、そもそもあの二人が俺と、ね。
二人とも自分で稼げるし、生活してたし、うぅ、俺がいなくても良いじゃんと不貞腐れる、ぶーぶーぶー、時折ぶたさんになる俺、祟木は机に座って書物を読み耽っている。
「放置される俺」
「良い子にしてなさい」
「はーい」
「良い子だ」
良い子って二回も言われたぜ?祟木は『エルフの国』で育てられた影響で人よりも成長が遅いらしい、恐らく食べていた物や空気の違いだろうと教えてくれる………太陽の光を連想させる金糸のような髪が美しい少女だ。
しかも金箔を使用した金糸よりも生命に溢れていて見る者を魅了する、肩まであるソレを側頭部の片側のみで結んでいる……サイドポニー、活発的な彼女にとても良く似合っている、可愛らしいぜ。
瞳も同じように金色だ、見た目は愛らしいのに何処かライオンを連想させるような大らかで強い瞳、肌は研究職の宿命か透けるように白い……俺の一部の『大賢者』も『錬金術師』も白いしな、同じだ。
足をブラブラさせて一生懸命に文字を追う。
「嫁とか言って放置かよ」
「旦那が稼いでいるんだ、我慢も大事だよ」
「え、いま、稼いでるのか?」
「そうだな、読み終えて、簡略化して……然るべき処置をしたらお金になるのさ」
「ふ、ふーん、畑を耕しているわけでも物を売っているわけでも無いのに、変なの」
「キョウは純粋だね」
「う」
「キョウがそのままでいられるように祟木も頑張るとしようか」
「な、なんだよソレ」
やっとこっちを見てくれた、ベッドの上で寝転ぶ俺を優しい瞳で見詰めている、しかし腕だけは動いていて手帳に何かを書き込んでいる、そんな活発的な彼女に相応しく服装はデニムのホットパンツにノースリーブのトップスだ、性的にオープン過ぎるんじゃね?
祟木は赤いフレームをした眼鏡の奥で瞳を細める。
「祟木の知識やササの技術を手に入れても『そうしない』のは立派な事さ」
「ん、んん?」
「金儲けに走らないなって、褒めてるつもりだが」
「え、あ、まあ、人間そんなにお金あってもなぁ」
「そうか」
「や、優しく笑うなっ、ガキじゃないんだぜ」
「知ってるさ、だからお嫁に欲しい」
「お前は見た目ガキだからなっ!」
もう!
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