閑話249・『奪い合いアイ』
潰された片目と新たに出来た空洞は祟木の心を大きく蹂躙する、奥歯がカチカチとなっている。
俺はその様子を狭まった視界で観察しながら満足に笑う、満たされるとはこーゆー事か、えへへへ。
血がとめどなく溢れて唇に流れ込んでくる、潰れた目ん玉か、その後の出血か、わけもわからないまま飲み込む。
喉が渇いていたから何でも良いのだ、喉が渇いているのなら血であろうが潰れた目ん玉であろうが何でも良いのだ。
呆然、唖然、呆けたままの祟木、どんだけ難しい論文を書こうが現実の『際どさ』を叩きつけるとこうもなるか、大好きな俺の片目を潰したんだもの。
「きょう、きれいな、め、たたりぎが、え」
「……おっぱい吸いな」
「え?え?」
「おっぱい吸えって、『そんなこと』よりもな」
押し付けて満足、しかし痛い、あまりの激痛でわけがわからない、頭部全体が潰されたような、痛みが鋭利だと何処が痛いのかも曖昧になるんだな。
何時もは大人びた祟木も呆けて胸を押し付けられている様は『普通の子』に見えるなあ、あの知的な生き物をここまで壊せたことにとても満足、視界が狭まったのは不満足。
また再生すれば良いけど見せしめの為に暫くこのままでいよう、大好きな祟木が弱々しくなっているのがついつい嬉しくてそんな事を思う、思ってしまう、仕方無いよな?
大好きだもん、目ん玉潰させるぐらい。
「んむ」
「ああん、祟木赤ちゃんかわいいー」
くわえさせる、飲ませる、支配する、何時もの行動だけどここまで怯えられるとやりがいを感じます、小さな口に少しだけ張ったソレを押し付けて邪悪な笑みを浮かべる。
涙目になっている少女にかつての面影は無く、同性の助手ですら感じていた男性らしい頼り甲斐も無く、全てを失って御乳を吸う生物に成り下がる、良い塩梅だぜ、とても素敵。
胸がもっと張っちゃう。
張れ張れ。
張れ。
「吸って小さくしてね」
「ん、あ」
「まあ、小さいけどねェ、どうしたの、チラチラ俺の顔を見て」
「あぁ」
「目ん玉が片方無いのはお前のせいだよ、ちゃんと自覚してね」
「―――――」
涙目になろうがどうなろうが事実を叩きつける、お前が俺を傷付けた。
こんなに楽しい遊びは無い、次は何を奪う?
俺から何を奪おうか?
一緒に考えようね。
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