閑話246・『嫉妬してから死んで2』
嫉妬させるために祟木のキスマークを首元に残している、灰色狐のキスマークの上から刻まれて歪な形になっている、灰色狐は悔しそうに下唇を噛み締めている、端正な顔が崩れる。
母親が息子を他の女に奪われる時、それが一番素敵でそれが一番美しい、この場合は娘が他の男に?しかも情事の後を残している、情事の痕を残している、自分の証の上から塗りたくられている。
灰色狐の幼い顔が嫉妬で狂った醜い女性の表情になる、黙って母乳を俺に与えるが口元が一瞬だけ震えた、形の良い桃色の唇がやや煩わしそうに………お前も結局はそれっか、奪われるのが嫌か?
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死ねぇ♪
「キョウ、何じゃソレは?その汚い痣は」
「奪われちゃった、だって灰色狐より情熱的なんだもん、上手だし」
「っ」
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死ねぇ、自分の子供に気持ちが悪いよ?
気持ちが悪い、お前は気持ちが悪い、ちゃんとお母さんを『して』よね、くふふふ。
「死ね」
「キョウ、その痣ごと噛み千切ってやるからの」
「えへへ、畜生め」
もっと嫉妬してね。
それから死ね。
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