第414話・『愛情爆発ウザさ半減』

真っ直ぐな愛情を向けられるのはこんなにもきついのか、グロリアは良く耐えているぜ、俺の愛情に。


あいつの愛の重さに少しうんざり、初恋らしい、そりゃそうだろう、しかし麒麟のような歪さは無いので少し安心する。


麒麟の愛情は俺の全てを奪おうとする類のモノだ、しかしこいつは違う、純粋に俺を慕ってくれている、それがホントに困る。


ベッドの上で丸まりながらそんな事を思う、見詰められるのは慣れている、可愛いと言われるのも慣れている、それなのに」


「キョウ」


「キョウ、キョウ」


「キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ」


「キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ」


「キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ」


「こんなホラーにも慣れるんだから人間は図太いぜ」


「おお、やっと返事したのだ」


「昨日激しかったから少し寝かせてくれ」


悪態を吐きながらそっぽを向く、止めてくれ、そんなに重い愛情はグロリアとキョウのだけで十分、そんな事を思いながらうとうとする。


お腹の上に微かな重み、俺のお腹の上で眠るとは良い度胸だぜ、他の一部ではあまり……面白い一部なのは認めるぜ、だけど全てを肯定するのは違う様な気がする。


名前を呼べば抱いたり抱かれたりすると思ったら大間違いだ、しかし懐くとこいつ可愛いな、懐いて無い時も可愛かったし、グロリアと会うまでの代替品の分際で。


「生意気だぜ」


「寝ないのか?」


「頬を擦り付けるな、うざいぞ」


「プニプニだろ?」


「お、俺の方がプニプニだもん」


「そうか」


ロリの分際でさわやかに微笑むな、ドキってしたじゃねぇか。


本当に生意気な一部だぜ、キョウが始末したくなるのも少しわかる、絶対にさせねぇけどさ。


「キョウは可愛いな」


「おい、年下みたいに扱うと後が酷いゾ」


「?思った事を言っただけなのだ」


「お前はあまりに全部を言葉にし過ぎるんだよ」


「キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ、キョウ」


「ソレの事だぜ?!」


ヤバい、ペースに巻き込まれて結局眠れないぜっ。


畜生。

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