第411話・『腰砕け遊戯』
急かされるように関係を求められると少し困る、俺の体に夢中になるのは良いが体だけかよと思う。
その点で言ってもグロリアはまあ酷かった、覚えたてのお猿を超越した覚えたての猿神、ツルペタもお陰で少しは大きくなった。
舗装された道路を歩きながら溜息を吐き出す、結局は昨日も求められて応えてしまった、こいつもトカゲからお猿になったか、畜生。
ずきずきずき、言葉にするのが憚る場所が何だか変な感じ、変つーか、うん、し過ぎた、しまくった、ガキめ、もっと相手を労わらないとさ。
本当に好きになった人が出来た時に困るぜ。
「あ、歩き難いぜ」
「あはははは、不細工な歩き方なのだ」
「殺す」
「え」
「お前のせいでこんな歩き方になってるんだぜ!バーカ!バーカバーカバーカ!」
「落ち着くのだキョウ、歩き方が不細工なのはキョウが……」
「こ、こんな歩き方グロリアに見られたら……襲われる、上書きされる」
「?」
「今日はエッチ無しだかんなっ!」
俺が周囲も気にせずに怒鳴り付けるとシュンとする、落ち込んだか、ふふん、落ち込め、こいつは精神的にタフなのですぐさま回復する、しかし早くグロリアに会いたいなァ。
あっちはあっちで久しぶりの一人旅を満喫しているだろう、浮気の心配は無いと思うが後でちゃんと確認しないとだぜ?ふぁ、昨夜の疲れがまだ残っている、爬虫類しゅごい。
「あ、明日はエッチありなのか?」
「知らん」
「明後日は?!」
「知りません」
「…………力尽くで襲うしか無いのだ」
「ん?」
何だか聞き捨てならねェ言葉を呟いたような気がするぜ、俺も俺でこいつとの二人旅を楽しんでいるしな、一部と旅をするのって初めてだよな。
こんなにも穏やかな気持ちになるだなんてな、ガクガクガク、は、初めての後のような、そんな奇妙な体勢で歩く、動物の体力を侮り過ぎた。
「つ、次の街でゆっくり休もう」
「餌はどうするのだ?」
そうだな、疲れてるから性が―――。
んふふ。
「エルフ、エルフが近くにいる、それ捕まえて来い、生きたまま」
「りょーかい」
「つまみ食いしても良いよ」
「し、しないのだ」
指の一本や二本ならね。
そしたら夜も相手してあげる。
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