閑話191・『ぴゃーぴゃー叫ぶ、青空に2』

どうしてか赤ちゃんの作り方を教えてくれる流れになったので大人しく聞く、キョウは淡々と告げる、経験が無いわけでは無いが好きな人に教えて貰うのはまた何か違う。


その度に顔を真っ赤にして叫んでしまう、男の子の教え方は直線的って言えば良いのかな?隠しても十分伝わることを隠さないで教えるって感じで何だかイライラする。


それでもキョウにそれをさせる事で私がキョウの赤ちゃんが欲しいって事を伝える事が出来る………自覚を促すには丁度良い、私はキョウを得る為に私だけの体が欲しい、ずっと願っている。


「あ、赤ちゃんのハードルっ、だよぉ」


「わざわざ切って言う事かよ、ええい、煩わしい」


「キョウはえっちだ、凄く不快っ」


「……お前だって俺の体を使ってエルフとやってたじゃん、何なんだよ、もう」


「それは赤ちゃん出来無い奴だもんっ」


涼しげな青い湖面、その周りを囲むような小さな建物が幾つも並んでいる、風光明媚な街……自然と人工が仲良く調和している、何時もの世界で何時もとは違うお勉強。


ちゃんと机も椅子も用意して青空の下でお勉強しているのにどうも頭に入って来ない、私が騒ぐ度にキョウは耳に手を当ててうんざりした顔をする、ひ、酷い、ちゃんと相手してよォ。


キョウはそれでも何とか私に教えようと顔を赤らめたまま講義を再開する、顔を真っ赤にしてエッチな事をなるべくエッチにならないように説明するキョウは可愛い、小動物のような所作も愛らしい。


オドオドしながら何とか言葉を繋いでるのがとても可愛い、恥じらいがあるキョウが好き。


「ハードル高いけど………やろう!」


「や、やんねーぜ、旅の途中だし、もう少し落ち着いてからだ」


「……早くしないとグロリアに先を越されちゃうでしょ!」


「越されてもいいじゃん」


「キョウの初めては私のだもん、俺のだぜ」


「境目が曖昧になるぐらいに興奮するんじゃねぇ」


私が俺に切り替わるぐらい興奮してしまう、これ、これ私の!世界中に向けて叫びたいがこの世界は二人で一人だけの世界なので全く意味が無い、キョウの赤ちゃん欲しい、グロリアより先に欲しい。


私が産んでもキョウが産んでもどっちでもいい、兎に角欲しい、欲望が胸の内からどんどん肥大化してゆくのがわかる、どうしようも無い程の欲望……掻き消せないソレ、掻き消すわけには行かないソレ。


キョウは私の頭を撫でてどうにか場を和ませようとする、


「んー、顔が赤いよー、どしたー」


「な、何でもねぇぜ、何でも無いから何でも無いんだぜ」


「………?変なキョウ」


急に慌ててどうしたのだろうか?でも混乱しているキョウは状況に流されやすい、ちゃーんす。


ふふ。


「んふふ、もっと教えてェ」


「実践は無しだぜ!?」


実践したよォ。

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