第159話・『神様に寄生するよ♪初体験♪』
使徒としての力を限界まで引き出して飛翔する、あはははは、食べ応えのありそうな生き物だ、麒麟?知らん知らん、食べてから判断する、先程の一撃ですっかり飛ばされちまった。
麒麟はその体躯を震わせて電光を放つ、俺も同じように此処野花の電光を放ちながら笑みを浮かべる、700年前の魔王の雷皇帝(らいこうてい)の幹部であり娘であるコイツの力は神の下僕にも押し負けていない。
細分化された電光は薄い糸のように広がり空気へと溶ける、ああ、地面が焼け焦げている、抉れた穴はかなりのモノだ、焼けた土がガラスのような光沢を放ちながらその威力を物語っている、俺はそのまま宙を蹴って拳を奴の顔面に叩き込む。
骨が軋み肉が弾ける、電光の中を飛翔したモノだから全身が黒焦げになって蒸発した水分が眼球からモクモクと白い煙を上げている、ふひひひひひ、今の拳で砕けた腕から折れた骨が突き出ている、それに魔力を圧縮して麒麟の額に突き刺す。
鱗の隙間を縫う様にして叩き込んだソレは初めて麒麟の体にダメージを与える、溢れ出た血は赤色でとてもとても綺麗な色合いをしていてそうだ喉が渇いているなと苦笑する、穴の開いたソコに舌を伸ばして嬲るように舐める、ドクンドクン、こいつの力を学習する。
『狂神ルークルットの血を最も強く継いだかっ!しかしコレはっ!』
「おいちい、おいちい、もっともっと、もっとおちちのませて、もっとお血血のませて、んもう」
『コレに肝無巽光の血が継がれていると思うと反吐が出る』
振り回される、残像を残す程に凄まじい勢いで振り回されるソレに呆気無く負けて地面に放り出される、ぺち、音は酷く単純で無情だ、粉々に砕け散った肉体がずぶぶぶぶぶと耳障りの悪い音を鳴らせながら一番大きな肉片に集合する、みんなあつまれー。
泥と血も一緒にがったいだー、今は面倒だからごめんなー、その様を見て麒麟が急いで接近するが甘い甘い、しかしこの巨体はヤバいな、まるで相手にならん、だからもっともっと遊んでいられるよ、もっともっと俺と一緒にイチャイチャしよう、らぶらぶ。
「あそんでくれるのたのしいよぉ」
『チィ、天使化したアレに接触させるわけには』
「るんたったるんたった」
こいつの体にダメージを与えるのは中々に大変だ、臍の尾を伸ばして岩肌に突き刺す、飛び回るようにして麒麟の攻撃を回避する、基本的には雷を操るわけだな、しかも一般的な魔物の扱うソレの比では無い、こっちだよー、捕まえて殺してー、そうしないと寂しい。
おれだけをみてくれる、んふふふふ、このきりん、かわいいぞ、こえはようじょだし、ようじょはだいこうぶつだ、おれのいちぶはみんなようじょだもんな、岩肌が砕けて砂塵が舞う、視覚を失おうが奴には関係無いらしい、何か特殊な方法で俺の位置がわかるようだ。
額に出来た小さな穴から僅かばかりに出血している麒麟、んふふふふふふふふふ、見つけたぁ、あそこから侵入して脳味噌を食べておバカにしよう、そしてその中で粗相してソレを新しい脳味噌にしちゃおう、おしっこぉ、方向性が決まればやる事は一つだけ、また電光が俺を焼く。
あいつ女の子だよなぁ、女の子の脳味噌を食べるのは大好きだァ、やわらかくて、ぷりんみたいでー、やっぱり脳味噌みたいでー、回復をする様はグロテスクで汚らしい、何とも言えない体液が体中から飛び散る、焦げた皮膚の下から赤みを失った肉が露出している。
本当に焼かれた肉って感じだ、美味しそうなので齧り付く、自分の腕は美味しい焼き肉になった、繊維を犬歯で引き千切りながら麒麟を見詰める、唖然としているようだ、だ、だって、だってだって、美味しい匂いがしたんだもん、出店のソースが焦げる匂いと同じ理屈だもん。
もぐもぐもぐ、それに焼けた肉の部分は動かないからいらないもん、食べて栄養にしてあげた方が良いもん、絶対にそれが良いもん、んふふ、きゃはは、少し生っぽい部分がとても美味しいです、お前の攻撃は実に良い塩梅に俺の体を仕上げる、名コックだ。
「名コックだぁ、んはぁああああああああああああああああ」
弾丸のように岩肌を蹴飛ばしながら肉薄する、足首はすぐに折れてしまうがそんな事は関係無い、肉が剥がれてすぐさまに骨が露出するがそちらの方が移動しやすいよお!骨は肉と違ってすぐに無くならないから便利だなぁ、んふふっふふ、体中が痛いよお。
特に腕が痛いよぉ、どうしてこんなに酷く損傷しているのだろうか、どうして腕だけ?こいつがやったのかな、酷い事をするなあ、こいつはなまえなんだっけ、飛び回りながら骨を削りながら肉を潰しながら隙を狙う、でも腕だけとても痛い!どうしてこんな事するの!
ぷんぷん。
「きせいちゅうー」
『なっ』
骨で削った額の穴は小さくて小さくてとても入り難い、体をミミズのような単調なモノに変化させてそこに飛び込む、痛かった腕も取れて良い感じ、蠢く肉の中をジタバタしながら必死で潜る、ピンク色の肉がエローい、んふふふふ、こいつの肉エローい。
本当はえっちな獣さんなんだぁ、まだ誰にも触れられていないサーモンピンクのお肉を全身で感じながら身震いするよぉ、んふふふふふ、ぴちぴち跳ねるよ、とてもエロいよ、何だか叫んでいるようだけどその振動でお肉が震えて楽しいよォ、骨は透過するよぉ。
緊張するねェ、骨を抜けてまだまだ進むよォ、だいじょうぶだいじょうぶ、脳味噌を侵して犯すのは初めてだけどちゃんとリードするからねェ、神経系の中枢である脳味噌♪狭義には脊椎動物のものを言うがこいつは何だろう、神の眷属って何って生き物?
『わ、我の中に侵入しているだと、神の子の戦い方では無い、卑怯なっっっ!正々堂々と戦えっ!』
「んふふふふふふふ、やぁだもん、こんなにエロいお肉を隠しているだ何てむっつりさんめぇ」
脊椎動物の系統樹上から考えると脳全体を見てみると大脳の占める領域が後続の生物ほど大きいという事実がある、しかしそれは傾向であって絶対では無い、特に人間の脳はどのような生物と比較しても圧倒的に大脳が大きく、大脳皮質が大小の溝である脳溝によって非常に大きな面積を保持している。
脳溝やそれに挟まれた形で存在する脳回の区別がある大脳の有回脳は哺乳類の中でも霊長目等の一部の生物しか持っていない、学術的な観点で語れば新しい世代の生物ほど複雑な行動や予想外の動きを見せる事と結びつけて大脳皮質が思考や感情の中枢だからと言われている、そしてこいつは高位の生物だ。
人と同じように存在している事に感謝する、体から糸を出して脳に巣を張り巡らせる、んふふふふふふふふふふ、神様だって生き物だもんねェ、だったら栄養があって肉があって感情があって美味しいよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお、ふふふふふふっははは。
『がっ』
「んふふふふふ、ロリ麒麟たん、おれ、おまえの脳味噌に寄生しましたぁあああ、寄生さいこー、さぁあああて、調教しましょうねぇえええええええ、おまえが傅くその時まで、あっ、取り敢えず、しね」
『がぁああああああああああああああああああああああああああああああ』
脳味噌におれがつきささりました、さぁて、ちょうきょうかいしだよぉ、んはははは、とりあえず、おれのちをたくさんながしこんでおもしろいいきものになろうねええ。
『が、ぎ、か、き、きょうしんの、ちを、やめろ』
「ああん、喘いだら興奮しちゃう」
んふふ。
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