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 戦う理由? 

 仕事に決まってんだろ。それに報道の人間なら知ってる筈だ、俺に真っ当な道なんて無かったってな。

 身に宿ったこの力は、俺を俺たらしめる代物だが、殺し以外の使い道はない。食えるか飢えるかの世界にいたんだ、そりゃ戦う道を選ぶだろ。

 ……今はちょいと変わったが、大元はこれだろうな。


 戦う理由など一つ。見出してくれたスズハさんに報いる為。

 他に理由はない。失礼する。


 私は……二人と違って普通の家庭で育ちました。

 けれども、普通であるとは戦乱と無関係でいられる事を、担保してくれる訳ではありません。寧ろ、いざ戦いが発生してしまえば、真っ先に普通の人々が狙われます。

 特権階級の生まれでもなければ、スズハさんや二人と違って特殊な力もありませんが、このアークスという国そのものや、根付いた文化や人々の暮らしへの愛着は確かにあります。

 嘗ての私と同じ立場の人々を守る為。最大の理由はこれでしょうか。


 とある朝刊のインタビューにて。


                  ◆


 惑星自体が呼吸を止めた。

 そんな錯覚を抱きかねない程に変化のない死んだ土地。インファリス大陸中央部『デウ・テナ・アソストル』に、二人のヒトが降り立ってから既に七日が経過していた。

 招かれざる来訪者、クレイトン・ヒンチクリフとオズワルド・ルメイユの両名は、周囲の警戒を怠らず交互に休息を取りながら日々を過ごし、絶対の死を齎す土地への順応を果たしていた。

 ただ、本来の目的に進展がない事実には、当然思うところはある。

「謀られた可能性は無いだろうか」

 帰還の術は持っている。ただ、実力者の二人であっても禁足地からヒルベリアへ飛ぶ事は難しい。残してきた者達に何らかの危機が迫っているとこの瞬間知っても、そこへ即座に向かう事は不可能。

 自分達に何もさせないまま、本来の目的を完遂する。敵の狙いはそこにあるのではないだろうか。オズワルドの指摘は至極真っ当な物だ。

「選択肢としちゃ普通にあるだろうな。だが差出人がルチアで、その相手が俺達である時。つまり今回だけは有り得ない」


 嘗ての同志であろうと、敵対すればどんな卑劣な手段もあり得る。


 戦場に於ける正義と悪は勝利と敗北であり、真っ向勝負など愚の骨頂。

 誰よりも真っ向勝負を好み、しかし現実を知っていたスズハ・カザギリからその理屈を叩き込まれた二人も、善良な人々から軽蔑される卑劣な戦いを展開した経験は豊富。道理に基づいて考えれば、相手がそうしてくる可能性の方が高い。

 にも関わらず、愚直に乗り込んだ事には、クレイの中で一応理由は存在していた。

「アイツの根幹が変わっていないのなら、俺達を他者が介入する場所で仕留めようとはしない」

「凡庸な者の為に戦う、か」

 どれだけ策を講じても、二人の全力が市街地で解放されてしまえば、破壊の嵐が発生する。それによって真っ先に失われるのは、無力な者の命だ。

 オズワルドが呟いた、信念にどうしようもなく反する事象を、嘗ての同僚が許容する筈もない。あまりに不確かな可能性にクレイは、死した男も賭けていた。


 生者を拒むこの地の毒で消耗し、朽ち果てる。


 常人ならば期待出来る事態は、外道の選択と知りながら肉体を改造したクレイと、カロンの力で組まれた人形に成り果てたオズワルドには起こり得ない。

 幾らでも「待ち」を選べる状況。常人なら既に精神に異常を来しそうな緊張状態で、クレイは大きく伸びをしてオズワルドに呼びかける。

「そういや、船頭に返して貰ったんだろ。何か新事実はあったか?」

「ボクは最後の『起源種』にして、カロンが懸想したヒトの直系。だそうだ」

「……マジかよ」

 予想の斜め上を行く答えに天を仰ぎ、意図的に視界から外していた極彩色の空が、クレイの蒼眼に映る。

 四天王時代に触れた文献の記述から描いた、冷酷無比な怪物の姿は対峙する事で消え失せた。言葉を交わして、ヒトに近いが何処までも遠い存在と理解したが、ここまで生者の論理に基づいていたとは想像出来なかった。

 そこに、嘗ての同僚が生物史の側面で非常に重要な存在であった事実が上乗せされれば、彼の反応を大袈裟と一概には切り捨てられない。

「『万変乃魔眼ドゥームゲイズ』は『起源種』が持ち合わせていた肉体的特徴ってことか?」

「『起源種』は個体ごとにそれぞれ特異点を持っている。ただ、ボクの父は普通のヒトだったらしい。右眼にのみ特異点が生まれたのは、そういう事だ」

「なるほどなぁ。ってか、お前的にカロンはどうなんだ。答えてやるつもりはあるのか?」

「代替物を彼女は望んでいない。それに……ボクはスズハさん以外にそのような感情を抱くつもりもない」

「一途なこった」

「未練がましく、節目節目に花を贈っている君が言うな」

 表情が曇ったのは、オズワルドの切り返し自体の威力に起因するものではない。

 仮に敵対者がオズワルドだったなら。もしくはスズハだったなら。クレイは軽口を幾らでも叩けただろう。この世から去り、既に断絶が生まれた相手であれば、喪失の痛みも経験しているが故に割り切れた。

 精度や呼び出された存在と交流の有無といった、要素の差は大きいが死者の魂を引きずり出して使役する特異な術者と交戦し、さほど精神に傷を負わず撃破した経験を彼は持っている。

 生死の境目が齎す差はそれほどまでに大きい。同じ側に立ち、しかも特別な感情を未だに抱えている存在が相手では、オズワルドがクレイに疑問を抱くのは当然と言えるだろう。

 もっとも、クレイはここでその通りと言える男ではない。頭を振って、死せる同僚の指摘を流す。

「戦うつもりでここに来た以上、手加減するつもりは一切ねぇよ。それで動揺するタマでも……」

 言葉を切ったクレイが、彼に呼応したオズワルドが反転。

 突如現れた光輪が、時の止まった大地に新たな彩となり、そこから戦闘用ブーツの爪先が覗く。次いで装飾が皆無の軍服と、膝元にまで伸びる紫の髪が現れ、最後に吊り気味の紫眼。

 鼻や口こそ防毒装甲で覆っているが、今更誤認する筈も無い。

証明者セルティファー』の肩書きを持つ当代四天王、ルチア・C・バウティスタは確かな敵意を纏って二人の前に降り立った。どれだけ善意の解釈を試みても、平和的な展開はありえない風情の元同僚に、クレイもまた剣呑な笑みを浮かべる。

「よぅ。ちゃんと来てくれて嬉しいぜ」

「私が招いたのだから当然でしょう。貴方達を、アークス国内で暴れさせる訳にはいかないもの」

「立場は重々承知だが、お前に危険物扱いされる日が来るとはな。さて、と」

「待て。先に一つ聞きたい」

 紅槍に手を掛けたクレイを制し、オズワルドが一歩進み出る。船頭と同じ輝きを持つ左目に、形容し難い感情を宿した死者は、高みに立つルチアに視線を固定する。

「あの時、ボクを襲撃したのは君なのか」


 極めて重い意味を持つ音に、クレイの手が無意識に強ばる。


 報道されるまで、四天王ですら存在を知らなかったような薬物中毒者が、オズワルド・ルメイユ襲撃犯と公表されて、公的に事件は決着している。

 ヒトの枷を外す薬を用いて、ようやく強盗殺人を行える程度の小物ならば、右眼を失い消耗していた状態でもオズワルドは無手で制しただろう。

 死に至らしめるまで追い詰める相手は必然的に絞られる上、何の根拠も無く友を殺人者呼ばわりする『強い』精神を彼は持たない。

 正誤がどうであれ、取り返しの付かなくなる札をオズワルドは切った。先代四天王で唯一真っ当な道に留まったルチアは、黙したまま彼を見つめながら、剣帯に収められたロングソードの柄に手を掛ける。

 祈り同然の感情を宿したオズワルドを見据えたまま、鈍色の刃をデウ・テナ・アソストルの大地に顕現させた。

「推測通りよ。あの夜、あなたを襲撃したのは私。ルチア・クルーバー」

「そうか。だったら遠慮はいらねぇな」

 答えを受け、オズワルドの目が見開かれる。


 そして、ルチアの全身が紅雷に染まった。


「クレイ!」

「下がってろ。……コイツは俺が殺る!」

 宣言の前に、クレイは仕掛けを完遂していた。

 降ろしていたオー・ルージュの穂先から送り込まれた魔力地中を疾走。敵の眼前で飛び出して紡がれた『這咬霆ヴァイボルト』が心臓を射貫く。現役時代にも多用していた仕掛けが炸裂したが、クレイに余裕は皆無。

 何度も目撃し、訓練時に誤射を受け死にかけた経験を持つルチアが、この仕掛けで大人しく死ぬと、ここに来た理由は単なる自殺になる。それは当然不正解だろう。

 彼女は二人の排除を掲げている。つまり、少なくとも手の内を知るクレイの仕掛けを封殺する策を持つに違いない。

 固唾を飲んで見守る二人の前で、やがて煙は晴れる。


 そこにルチアは立っていた。鈍色の蠢く鎧を纏って。

 

「『蠢鉄大套ゴーティ・メテイル』か。防具の作用じゃねぇな」

「肉体を改造したのか。……外道に墜ちたか」 

 液体金属を変化させて鎧とする、能動的な防御手段は失われた大戦時の技術か、その劣化コピーに限られる。というのはあくまでヒトに限定した話だ。

 肉体が金属で構成する『古塊人ゴーレム』は、組成を自在に変化させ、敵の攻撃に対応した鎧を纏う。

 繁殖能力の低さと過大な体躯が枷となり覇権を握ることこそ叶わなかったが、『古塊人』を現代でも他種属が脅威と見做す根拠の一つが、非常に強力なこの特性であり、クレイが口にした『蠢鉄大套』はそれを疑似再現した物となる。

 強力な効果を持つ魔術を『万変乃魔眼』を持っていたオズワルドはともかく、クレイが習得しなかった理由は、習得難易度の異常な高さに尽きる。

 下位互換に当たる『錬変成メルベルク』は、一度変化させると術式の効果が切れるまで対象物は組成が固定され、同一の対象に更なる変化を行うには一度魔術を解除する必要がある。言うまでもなく、これは戦いに於ける大きな隙だ。

 この弱点が存在せず、解除か術者の魔力の枯渇まで半永久的に、最善の変化を続ける『蠢鉄大套』の発動と維持には、当然厖大な魔力と正確な演算能力が求められ、凡人が発動すれば脳が瞬時に焼き切れる。

 魔術の扱いでクレイやオズワルドを遥かに下回っていたルチアが、使える道理など何処にもない。

 オズワルドの指摘が正解なのだろうが、敵対者の殺害の為だけにヒトならざる者への変化を望むなど、道云々を横に置くとしても正気の沙汰ではない。

 鈍色の鎧の隙間から幽かに見える、ルチアの紫眼。そこに宿る度し難い淀んだ光が、二人に対する回答だった。

「覚悟はよく分かった。けどな、五八四戦五八二勝一敗一分が、俺とお前の間で積み上がった数字だ。お前が何をしようと、俺が勝つ」

「過去の数字に囚われるのは落伍者の振る舞いよ。そこまで墜ちたの?」

「ホザいてろ!」

 オー・ルージュの穂先とロングソードの剣身が激突。紅槍を引き摺るように上昇させ、解放した左手から『蜻雷球リンダール』を放ち、鎧に吸収される様に舌打ち。胸に突っ込んでくる切っ先を払いのけて紅槍を振り下ろす。接地点が爆裂する勢いでルチアが後退し、空振りに終わる。

 剣を地面に突き刺して強引に後退を中断したルチアに、先刻は逆の光景を描くかのようにクレイが接近。咄嗟に右腕の筋力を強化して受けるが、衝撃をマトモに浴びて体勢が崩れる。

 旧友であろうが、クレイトン・ヒンチクリフは敵に容赦などしない。オー・ルージュを大地に突き立て旋回。撃ち出された右足が、ルチアの胸部装甲を強かに打つ。

「……!」

 理想金属で構成されている筈の装甲が砕け、軍服を露出させながら吹き飛んだルチアに、クレイは猛然と突進。装甲の更なる破壊を狙った刺突を雨の如く浴びせ、受け手側が辛うじて流す展開が暫し続く。

 その戦いを、オズワルドは静止した状態で見つめていた。手を出すなと指示を受け、意図を理解しているものの、彼の手には複数の魔術組成式が描かれている。


 勝敗の天秤が傾けば、即座に動く。


 意思を語らずとも示すオズワルドだったが、現状介入の必要性は皆無。両者の実力差を忠実に反映し、クレイが勝つだろう。至極真っ当な未来予測が、逆に彼の懸念材料となっていた。

 肉体を雷そのものに変化させる術を生来持ち、高位の雷属性魔術を使いこなす代償なのか、他の魔術に関してクレイは扱える幅が極端に狭い。身体能力と近接戦闘技術の高さで無理矢理突破した局面は数知れず。

 戦士として致命的な穴を持つ彼に、同僚だった頃のルチアは幸運による二度を除いて負け続けた。眼前の戦いは過去の焼き直しでしかなく、予想外の何かが起こる兆しもない。


 ――何の為にここに来て、ボク達と戦う? ……君の後ろにいる者は、君に何を望んでいる?


 疑問に満たされ、混乱するオズワルドの身体を暴風が痛打する。巻き上げられた砂塵を払い、視線を上に向ける。

 延々と繰り広げられていた、武器同士の競り合いを放棄してルチアが跳躍。背から引き摺り出し、追撃を振り切るべく彼女を空へ導いた鋼の翼が変色。

 溶鉱炉に放り込まれた鉄と同色の輝きに、オズワルドの顔色が一変。

「不味い、逃げろ!」


 声は、爆轟に掻き消された。


 赤熱した翼から撃ち出された岩石で大地が破裂、炎上。発生した土色の大津波を上書きするかのように岩石が更に降り注ぎ、クレイの姿を世界から隠す。

 豪雨の如く降り注ぐ巨岩は無数の穴を穿ち、地形を強引に書き換えていく。着弾、激突、崩壊、炎上。数多の要素が齎す地獄の即興音楽が奏でられる中で土が蠢き、炎と白煙が視界を彩る。

 やはり『古塊人ゴーレム』が多用する仕掛けから着想を得た大規模魔術『大轟岩弩ティタ・ル・ペイスガン』は、大地そのものを強引に書き換える圧倒的な力を持つが、ヒトに放つ代物では無く、そもそも複数人の手で紡ぐ事が推奨される。

 一度放てば勝利が確定する、反則染みた威力の魔術が術者に齎す消耗は他の追随を許さず、単独で放てばその者も戦闘不能に陥る危険が高い。

 クレイを巨岩の津波に呑み込んだルチアも、翼以外の装甲が全て失われ、荒い息を吐きながら徐々に地上へと降下していく。

 呼吸が乱れ、鼻から血を流す様から消耗は見て取れるが、少なくとも一人を仕留めた彼女は、オズワルドを睨みながら大地に降り立ち――

「死体の確認もナシに勝者気取んなよ『傾驚雷網フィレネリーズ』」

 

 足下から炸裂した紅雷が、彼女の全身を蹂躙して天へと駆ける。


 糸を切られた傀儡も同然に、大地の蠢動が唐突に止まる。雷鳴の残響に包まれ、黒煙を噴き上げながら頽れたルチアに、クレイが歩み寄る。戦闘服に一部焼け焦げたような痕や穴こそあるが、戦闘に支障が出る類の傷は見えない。

「今の……魔術は……」

「新開発にして初公開の『傾驚雷網フィレネリーズ』だ。『紅雷崩撃・第一階位ミストラル』で俺自身を雷に変える力を地面にぶち込んで簡単な陣を作り、俺以外の存在がそこに踏み込んだらドンッ! ってタネだ。万が一に備えて対ヒビキ用に作ったんだが、まさかお前に使うとは思わなかった」

「……」

「お前は大技を使う経験が乏しい。『大轟岩弩』も本来デカブツ相手に使う魔術だから、初動は鈍い。俺を拘束して使わねぇから、躱されて反撃を食らうんだよ。言いたかねぇがな、正面切っての殴り合いでお前とやれば、この瞬間俺が爺になっても勝てる」

 淡々と投げられる事実に、ルチアの美貌が憤怒で歪み紫眼が希望を求めて動く。

 次の瞬間、彼女の瞳を紅刃が埋める。穂先に刃を纏ったオー・ルージュが突きつけられたのだ。『不視凶刃スティージュ』で即座に首を飛ばさなかったのは、温情かはたまた別の何かか。


 いずれにせよ、決着は付いた。


 これ以上の戦闘は無意味と判断し、クレイは次の領域に移るべく、喉元にオー・ルージュを突きつけたまま呼びかける。

「俺達を呼んだ理由は、いやその前に十二年前、オズを殺しにかかったのは何故だ。誰が糸を引いてる。答えたら殺さない……答えろ」

 冷酷だが、祈りに似た響きも籠められた言葉。

 殺してしまえば情報が得られず、道のりは振り出しに戻される。目的達成だけを見た冷徹な判断と、嘗ての友を殺害する事を拒む、凡庸かつヒトとして大切な感情から放たれた言葉に、ルチアは沈黙を守る。

 無回答を貫くのみならず、不発に終わると知りながらも魔術を紡ごうとする旧友の姿は、彼の意思に応える可能性を欠片も見出せなかった。

「そうか。だったら遠慮はいらねぇな」

「クレイ。ボクが……」

「俺の役目だ。下がってろ」

 オズワルドの提言を退け、クレイはオー・ルージュを引き絞り、放つ。

 彼の感情とは真逆の輝きを放つ穂先は、狙い過たずルチアの首筋に直進し――

「少し待とう。ルチア君を仕留めるのはまだ早いと思うよ」

 

 そして、第四の声が禁足地に響き渡った。

 

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