18
ヒルベリアの外れ、『ディアブロ』が姿を見せたと噂が流れ始めた場所で、異邦人の少女と町の住人たる少年が両手を縛られて転がっていた。
ユカリ・オオミネとフリーダ・ライツレを囲むのは、アークスの軍人であり、彼らは例外なく二人に武器を向けている。
「まだ手はある筈だ。ユカリちゃん……」
腹部に蹴りを受け、フリーダが反吐を吐きながら転げまわる様を見て、ユカリの胸中に下手人への怒りと、助力してくれた者達への罪悪感が満ちる。
目的を果たし、ヒルベリアに戻っていたフリーダ共々、一瞬の隙を衝かれて捕縛され、こうして転がされる事態に陥っていた。
記録媒体に残る映像を流した後、どう動くのか。
腹の中で行っていた組み立てと、最悪の事態を想定した準備を行う為、そして記録媒体を保持するベイリス達から距離を置く為の選択が、彼女達に最悪の結果を齎していたのだ。
よりにもよって一番重要な局面で捕縛される辺りで、自分の無力さと引きの悪さを恨めしく思うユカリを他所に、包囲の輪が唐突に割れた。
「よう大嶺。お前を裁くことになるなんて、俺は悲しいよ」
「……」
現れた元の世界での隣人の姿を目にし、ユカリの目には瞋恚の炎が灯り、敵味方両方の激烈な変化にフリーダは幽かに怯えを見せる。
「自分が何をしているか分かっているの? 砂川君のやっている事は、絶対に間違ってる!」
「大嶺がそうしたように、俺も身の振り方を決めただけの話だ。それに、お前だって『生ける戦争』と組んで罪を犯したじゃないか。それと一体何が違うんだ?」
「無実の人間を陥れたあなたと私は違う……!」
反論してみたものの、実情はどうあれ強固な後ろ盾を持ち、手続き的な意味で「正しい」振る舞いの砂川と、そうでない自分を見て、世間がどう判定を下すのか、分からない程ユカリは馬鹿ではない。
理不尽を覆すべく動き、逆転の一手を起動させるだけの所まで持ってきたが、ここで自分達が潰されては意味がない。時間稼ぎの策を探すべく、顔を下げて思考を回すユカリの耳に、不意にどよめきが届く。
顔を上げ横に視線を向けると、そこにはある一点を見つめて硬直するフリーダの姿。彼と同じ方向を軍人や砂川も向いている。流石に違和感を覚え、彼らに追従したユカリの目が、そこにある者の姿を見て見開かれる。
「ヒビキ、君……?」
こちらに向けて歩を進めてくる者は、確かに久方ぶりに出会う少年だったが、ユカリは、そしてフリーダも気圧されたように押し黙る。
彼の上半身からは着衣が吹き飛び、恐らく一生残る凄惨な傷が縦横無尽に奔り、魔力切れのせいか左目から光が消え、左腕は中途半端な所で千切れたまま。髪は伸び放題で頬は削げ落ちていると、まさしく満身創痍の状態だが、ユカリ達の怯えはここから来る物ではなかった。
ヒルベリアの住民が少なからず持つ、諦観や逃げの感情が完璧に拭い取られ、現状の窮地を引き起こした者への嚇怒と、何かに対する渇望が在った。
――この空気、まるで……。
彼を救う為に手を組んだ、ドラケルンの狂戦士を想起し、対象に本来向ける筈もなかった恐怖が掠めたユカリを他所に、ヒビキは確かな足取りで砂川との距離を詰めていく。
咄嗟に銃を向けた下級兵は、彼が一睨みしただけで視線を逸らして後退。剣を振るおうとした者も、ヒビキがその方向に向き直るなり動きを止める。
「ユカリとフリーダの拘束を解け。二人は無関係の筈だろ」
「し、しかし……」
すっと、ヒビキの瞳が細められる。
死体同然の彼の一動作で、辛うじて職業意識で恐怖を抑えていた兵たちも、ぎこちない動きで二人の拘束を解いた。
その光景を見て幽かに頷いた、噴出直前の溶岩に相似の感情を抱えた人形の少年は、今にも崩れ落ちそうな足取りで砂川と彼の間に横たわる距離を詰めるが、怯える砂川もまた後退していく為、距離は一定を保ち続ける。
「お、お前。俺を殺せば一体どうなるか分かって――」
「テメエ等の定義じゃ、俺は連続殺人犯のクソだ。テメエ一人殺した所で何にも変わらねぇだろが」
「……ぐぁッ!」
誰かを呼ぼうとした砂川に頭突きを飛ばし、動きを止めたヒビキは、自身を貶めた存在を見下ろし、身に宿った感情がそのまま乗った言葉を絞り出す。
「テメエが侍らせてた連中なら来ない。ヒルベリアに辿り着く直前に襲ってきたが、何人か倒したらさっさと逃げた。……俺が言えた事でもないけど、力に集ってきた奴ってのは醜いな」
金属が軋む嫌な音を発しながら、ヒビキは砂川をしかと見据えた状態で右腕を引き絞っていく。予備動作から繋がれる次の一手と、それが齎す結果を的確に予測してしまい、砂川は悲鳴を上げて顔を覆う。
「ぶっ殺したいって気持ちはかなりあるけど、ユカリに近い奴をそこまでするつもりはない。……けど、一発ぐらい殴らせろ」
交渉の類を一切拒む鋼の声を最後に口を引き結び、拳を一切の迷いなく敵の顔面に放つ。力尽きかけているとは言え、それなり以上の膂力を持つ者が、常人と比して格段に重い拳を打つ。
導き出される約束された結果を前に、誰もが動けない中、人形の少年はよろめいて膝を折り、そして身じろぎ一つしなくなった。
「ヒビキ!」
「お前達、そいつを抑えろ!」
限界をとっくに置き去りにした所でもがき続けていたが、遂に許容出来ない領域まで力の枯渇が来た。
友人の突然の脱力の理由をそう推測して動いたフリーダに、スイッチが切り替わったように、活力を取り戻した砂川の命に従った兵士達が急襲。
最初に拘束される前に展開した戦闘での負傷を考えると、驚異的な粘りを見せはしたものの、やはり多勢に無勢なのか、フリーダは九人の兵士に抑え込まれる。
唸り声と共に身体を出鱈目に振り回すが、全員を一度に吹き飛ばす事は叶わず、砂川が銃を抜き、フリーダはヒビキの後頭部に突き付ける様子の傍観者と化してしまう。
「俺だって決めたんだよ。だから、貫徹する為にコイツには死んでもらう」
「やめろぉぉぉぉぉぉッ!」
フリーダが絶叫する中、砂川の手に握られていた銃の引き金がゆっくりと引かれていく。あの距離、そしてあの状態ならば、鉛玉一撃でヒビキは死に至る。そして、それを止める術はフリーダにも、そして俯いているユカリにも無い。
引き金を完全に引いた時に奏でられる、死を齎す軽い音。
しかしその音が響き渡る事はなく、変わりに場に届いたのは、金属同士が擦れる甲高い音だった。
手に握っていた拳銃。その銃口が銃身と切り離され、地面に転がっていく様を呆然と見つめる砂川。そして、下手人の姿を見て呆気に取られるフリーダ。
両者の中間位置に立つユカリは、肩を上下させながらウラグブリッツを振り抜いていた。彼女の胸元からは赤い光が灯っているが、特殊な助力無しに銃の切断を成したと、場の者全てが本能で理解した。
「……砂川君の事も、私は今この瞬間まで信じていた。力に溺れて判断する力を失っただけなら、いつかは分かり合えるって」
先ほどヒビキが絞り出していた声と異なる性質の、しかし籠められた意思の強さは伍する声で、ユカリは淡々とウラグブリッツを引き戻しつつ言葉を繋ぐ。
「けれど、今砂川君は「決めた」と言った。誰かに命令された訳じゃない、あなたが出した結論に殉じる行動がヒビキ君の殺害なら、私の結論も出た」
構えたウラグブリッツの切っ先を、同じ世界の存在に向ける。
行動の意味を理解出来ぬ程に二人は未熟ではなく、ここから繋ぐ行動が、修復の叶わぬ断絶への道だと分からぬ程に、二人は愚かではない。
だが、ユカリの心は既に揺らぎはしない。
「正当な理由なくヒビキ君やこの世界の友人、そして無関係な人を傷つけるあなたを、私は受け入れない。早く私の前からいなくなって、拒むのなら、私はあなたを斬る!」
この場で最も非力な少女の、苛烈な意思が世界に放たれた。
生温い風が何度も吹き抜けるだけの時間が経過した頃、打ちのめされたように硬直していた砂川が銃を放り捨て、左手に燐光を灯して一歩前進。
「大嶺の意思は分かった。お前がそうであるなら、俺の結論も決まった」
「……」
魔術の発動準備に移行した砂川を真っすぐに見据え、ユカリも颶風剣を携え一歩踏み出す。同じ世界からやってきた者が織り成す殺し合い。
悪夢がヒルベリアの地に描き出されようとした時、砂川の首を挟む形で二つの武器が伸ばされ、その持ち主を目に捉えるなり、フリーダを抑え込んでいた者も含む、兵士達が武器を放り捨てて姿勢を正した。
「そこまでだ。ここでオオミネさんを殺せば、俺達が警告に留める理由は消える」
「さっさと降伏すればしあわせになれるわよぉ」
銃口から噴出する炎の形状を変えて生み出された異形の刃と、刀身が極端に湾曲した不気味な刃。
二つの武器の持ち主、パスカ・バックホルツとデイジー・グレインキーは、アークス公認の犯罪者ヒビキや、彼を擁護するユカリやフリーダではなく、一応同僚の括りに入る筈の砂川に武器を向けていた。
「匿名の情報提供、そして先ほど流されたバルトリオ・クェンティン氏殺害時の映像に、君の姿があった。……短期間だが同僚だったよしみもある、良い弁護士を紹介しよう」
パスカの言葉に、ユカリの目が大きく開かれる。彼女が持ち込んだ映像は、公衆の目に晒される事に加え、四天王の元へ匿名情報として届けられていたのだ。
ふと視線が合ったパスカは、謝罪の意を表すようにユカリに対して小さく頭を下げる。釣られたユカリもそれに倣った時、砂川の声が飛ぶ。
「馬鹿を言うな! こいつの武器で男性は殺された、複製が不可能な武器を俺が持てる訳――」
刹那、空気が裂かれる音が鳴り、砂川の毛髪が微量に宙を舞う。
「まぁ~そう判断してもおかしくないわねぇ。でもぉ、そこに転がってるのは左利きでぇ、映像にいる奴は右だし、傷口も変だった。それを演技って判断してもぉ、戦いに慣れている奴には絶対に出来ない素人の動きを完璧に出来ていた時点で、そいつが犯人ってのは無理があるわぁ」
悪鬼の微笑みを湛えたデイジーは、説明の終了と同時に再度砂川の首にパーセムを突きつける。助けを求めるように一瞬視線が泳ぐが、すぐ現実に気づいてしまったのか、項垂れた砂川をパスカが肩を起こして立たせ、場にいる二人に黙礼を残して去っていく。
一人残ったデイジーは、背嚢から取り出した紙の束と記録媒体を地面に置き、パーセムを再び構え、意識のある二人に光無き笑みを向ける。
「おそぉくなっちゃったけど、そいつには謝罪と返礼をしなきゃいけないからぁ、意識が戻ったら伝えといてぇ~」
軽い調子でパーセムを交差する形で振り抜き、そこに積まれた物を修繕不可能な領域まで破壊したデイジーも、パスカを追って去っていく。
残された二人は、ひらひらと落ちてきたそれを掴んで確認し、中身を見て思わず顔を見合わせる。
そこにあったのは、ヒビキの手配書だった。
となると、共に斬られた記録媒体はその原本や、町で散々流された犯行映像が収められていると考えるのが妥当。そこから導かれる一つの結論を、フリーダが叫ぶ。
「やったよユカリちゃん! 依頼人殺しの容疑者があいつにスライドしたって事は、ヒビキは無罪になったんだ! 君の得た物が、未来を変えたんだ!」
「!」
求めて足掻いていた結果は、あまりにも唐突に転がり込んできた。
他人を巻き込み、二つの命を踏み躙ってようやく手に入れられた結果が、差し引きゼロ、一度「悪」と認定した存在への、「普通の人」が持つ残酷さを鑑みれば未だマイナスでは、割に合わない結果と言えるかもしれない。
だが、今のユカリ達にはそんな細かい話はどうでも良い物だ。
無言のままヒビキの肩に身体を滑り込ませ、フリーダと共に難儀しながら彼をファビアの元に向かわせる為、歩を進める。
事態の急変に対応できず、呆けたように立ち尽くしていた兵士達が、慌てて道を空ける。
英雄の凱旋のような道を歩みながら、眠っているようなヒビキの顔を見つめ、ユカリは小さく呟く。
「戻ってきてくれて、ありがとう」
意識を手放しているヒビキからは、当たり前だが返事など来ない。
しかしユカリには、彼の表情から先刻纏っていた悪鬼の気配が消え、分かたれる前の気配を取り戻したように見えた。
◆
色々とあり過ぎてなかなか書けませんでしたが、どうにか私が望んだ最低限の結果は手に入れられました。
私がもっと強ければ、もっと機智に富んでいれば、もっと幸せな結末を手に入れ、砂川君との完全な断絶を防げた可能性もありました。今言っても無意味ですけれど。
父さんと母さんなら、私の決断は間違っていたと言うかもしれません。けれども、私にとってヒルベリアの、そしてこの世界で出会った良き人々は、単なる友人を超えた存在なのです。
そちらに帰った時の私は、以前までの私とは違うでしょう。……二人にとって最悪の存在と成り果てているかもしれません。
でも、私が選んだ『正しさ』はこれです。ここから先も、私はこの『正しさ』を指針に抗い続けます。
◆
つい先日まで座していた革張りの椅子と、たった今感じる冷たい鉄の感触の落差を、砂川至は妙に鋭敏に捉えていた。
大嶺ゆかりに逆転の一手を打たれ、四天王にハレイドまで移送された後の流れは異様に速く、たった三日で、彼は徹底した取り調べを受ける身分に堕ちていた。
元の世界の書物や映像で見ていた以上に苛烈で、悪意が満載の取り調べに対しても、彼の心は大きく揺らがず、寧ろ非常に落ち着いていた。
今放り込まれている独房の中で、反抗したり脱獄を試みようとすることもなく、色々な振る舞いの結果、彼に対して様々な感情を抱いていた者達が拍子抜けする程に、至は落ち着いていた、
「……仕方ないよな」
思考を得体の知れぬ何かに犯されていたと言っても、客観的に振り返って、己の行いはクソの極みだった。
揺らぎなき強い意思を内包した、ユカリの目に射貫かれて以降、至がこの世界で好き放題使えていた力は全て失われた。
だからこそ、前述のような自省が出来るようになったのだと気付き、ただの学生は自身に対して嘲笑する。
「最初っから気付いとけばな。……気付ける頭がないから俺なのか」
過ちを重ねた自分は、恐らく極刑に処されて元の世界への帰還は叶わない。
この事実に対して恐れはあるが、感情の揺らぎはない
同じようにこの世界に引き摺り込まれた、大嶺ゆかりが叩きつけてきた、迷い込んだ場所での正しい振る舞いを見てしまえば、自己正当化の余地は完全に消え、また自分は彼女のようには絶対に出来ないとの確信を得てしまった為だろうかと、至は一人思考する。
やがて疲労が来たのか、至は小さく伸びをして粗末なベッドに足を運ぶ。
「明日も長くなる。もう寝――」
鈍い衝撃が至の腹部を襲った。
「……え?」
腹部を見る。そこにあるのは、七色に明滅する微細な繊維の集合体だった。続いて前方に視線を向けるが、窓の無い殺風景なコンクリ壁があるばかり。
口の端から滲み始めた血を雑に拭い、答えを確認すべく恐る恐る振り返った至の顔が、下手人の姿を見るなり凍結する。
七色の瞳を持ち、白い髪から瞳と同色の刃を作り出した少女が、一切の感情を排した目で至を見つめていた。咄嗟に逃げ場を探すが、独房かつこの階層の罪人が彼だけである点が災いし、更なる攻撃を受け無機質な床に伏せる。
自分が手をかけた存在の遺族の類か。
最初に思い浮かんだ真っ当な推測を、少女の姿や何の気配もなく忽然と現れた事実から即座に否定した至は、血の気が失せた顔で、無意味と理解しながら問うた。
「……お前、誰だよ!?」
「名乗る必要はありません」
微量の、言葉を繰る事に慣れた連中や、死神の刃を首筋に受けている現状でなければ気付けない微細な悪意を籠めた声が返され、話し合いが通じる相手ではないと理解し、ついさっきまで座していた椅子を掲げ、振り下ろす。
少女の体格からすれば、受ければ致命傷となる。
確信に基づいて動いた彼の肘から先が消失し、鮮血が噴出。
神経を直接掻き回される激痛で顔面の穴から汚液を撒き散らしながらも、至の口は声を発しない。否、眼前の光景が異常過ぎて何も言えないのだ。
狙いを付けていた少女の頭頂部。そこに生え揃う白い髪の毛が変形し、鋭い歯が嘴の内に並ぶ鳥類と思しき黄金の生物の頭部が、椅子諸共彼の腕を食らっていた。残酷な咀嚼音が発せられる度、彼の表情から色が消えていく。
「世界は常に変動し、時に残酷な結末を与える。私はそれを変える為に生まれた。……貴方もまた、私の糧になりなさい」
「お前はここで死ね」以外の意思を全く読み取れない言葉を受け、恐慌状態に陥った至は尻で後ずさりするが、狭い独房に逃げ場などなく、すぐに壁に当たって少女を拝む形で見る事となる。
覚悟はしていたが、こんな訳の分からない相手に殺されたくなかった。
手前勝手な、しかしある意味で真っ当な人間らしい感情で塗り潰された至を、少女の影が覆っていく。
「怯えは要らない。世界の変革は近い」
「いや――」
無慈悲な破砕音が独房に響き、次いで咀嚼音が誰もいない空間で延々と響く。
一人の異邦人の退場は、あまりにも呆気ない物だった。
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