こういうの読みたかった! こういうのが出てくるのがカクヨムの強いところですよ。
フィリップ・K・ディックの「電気蟻」や「ユービック」を彷彿とさせるような、自身の存在そのものを問いかける作品。しかし、この作品は世界の自己の境界を疑うのみならず、自己の存と、他者の存在、そして「他者の認識の中にある自己」、「自己の存在の中にある他者」様々なものを疑い続け、その感覚で現実をすりつぶしていきます。
小気味よい文章で違和感を叩きつけられる快感、そしてそれのみならず、現実と地続きのホラー感をも残し、最高に後味の良い気味悪さを残していく。
絶品です。
ぜひ読んでください。最高です。