君へ

スティーブンジャック

君へ

生まれたばかりの君へ。偉大な「母」という存在が無ければ今の君は無いということをいつまでも忘れてはいけない。


初めて仲間が出来た君へ。仲間のためなら命すら投げ出せるような人間になれ。それが出来ないのならその人間は仲間とは言わない。


初めて徒競走に負けた君へ。その悔しさを忘れてはいけない。負けたにも関わらず悔しいと思えなくなる日が来たらそれは負け癖がついている証拠だ。勝ち癖をつけよう。


初めて恋をした君へ。不器用でもいい。君の思いの丈をそのまま伝えよう。周りの目は気にするな。思いが大きければ大きいほど相手の心を動かす。届かなくてもいいんだ。相手の君に対する思い以上に君の相手への思いを大切にしよう。


部活を始めた君へ。努力し続けよう。周りに流されてはいけない。才能が無いのならば少なくとも才能がある人間より努力しなければ勝つことはできない。何より一番を目指そう。自分に言い訳をせず一番を目指した者だけがもし負けたとしても勝者へ真の尊敬の意を持つことができる。一番を目指すことすら放棄するような人間にだけはなるな。


15歳になった君へ。今、君が感じていること、君が抱えている多くの悩み、その全てが世界で最も美しい宝物だ。その宝物は時と共に朽ちていくが君が思い続けていれば心で輝き続けることができる。


努力が報われなかった君へ。君の努力は君の努力を見てきた誰かの心に少なからず影響を与えている。それだけで素晴らしい人間と言えるだろう。これまでの努力を誇ろう。


愛し合える人ができた君へ。愛する人が強くならなくてはならない環境を作ってはならない。


大人になった君へ。子供の頃に大嫌いだった大人のようになってはならない。


そんな言葉を伝えたい。後悔ばかりが残る過去の自分へ。

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