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季節外れの雪 素手で掬って綿飴にした
刺した指が 槍のように核を突き破った
的外れの言葉 笑顔に隠してやり過ごした
差しこむ陽の光 もう照らされる影はない
重苦しく沈む鉛のような いやこれは鉛だ もう鉛みたいだ
断ち切れたお供え物の賞味期限を 念じるだけで戻せたらいのに
僕らいつまでもそこで踊っていた 光も希望もない 錆びたダンスステージ
赤らめた頬の内側で 冷え切った血潮が体を巡っているんだ
お粗末な朝焼けの音 排ガスとトラックが街を彩る
吐いた息は 泣きたい僕を嘲笑って
都市伝説の電動バイク うるさい鉄シャッター
知ってるだろう 朝刊を取る家はここにはもうない
停滞した曇り空の下 いやに晴れやかな 少女が歩いていた
終わり切った時代の遺産 儚げな微笑を 祈るだけで所有できたらいいのに
僕と君がつながった意味があるならば それは無意味だ 無意味を知るためだ
青ざめた顔の外側でも 完璧な仮面はお世辞をやめないんだ
連なった
石ころを投げて ひとつずつ砕いていくんだ
時間だけはそれで進めていけるだろう
立ち止まっているよりは
転がった
短剣を見せびらかして 脅かすアスファルト
存在だけはそれで主張できるだろう
閉じ籠っているよりは
暴発した風嵐の中 いやに晴れやかな 少女が歩いていた
終わり切った時代の遺産 儚げな微笑を 願うだけで救済できたらいいのに
僕と君が知り合った意味があるならば それは堕天だ 空虚を知るためだ
たとえ顔が青ざめても 完璧な仮面をいつか剥がしたいんだ
僕らいつまでもそこで踊っていた 光も希望もない 錆びたダンスステージ
赤らめた頬の内側で 冷え切った血潮が体を巡っているんだ
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