ある日電車で見かけた、かつての「自分」ハイヒールで戦いの最中(さなか)にいる彼女に、ベビーカーを揺らしながらそっとエールを送った作者の心の風景を、さらりと文章で描いてみせます。それはあたかも1枚の風景画のような、爽やかな短編です。
ベビーカーを小さく揺らしながらみる電車内の一時。会社員風の若い女の子、乗ってきて、かつての自分を重ねる。何気ない日常を鮮明に、美しく書いてます。純文学好き必見。勇気をもらえる話です。