密着!! カクヨム警察24時!『転載作者を追え!』

ちびまるフォイ

転載厨の作者を逮捕せよ!!

貴様!! カクヨム転載容疑の現行犯で逮捕する!




……なに? 話を聞いてほしいだと?


ふん、いいだろう聞いてやるとも。



『小説家になろう』でも投稿していて、人気が出なかった。

『エブリスタ』でも掲載していたが、反応がいまいちだった。


だから、カクヨムに転載しただと?



やっぱり現行犯じゃねぇか!! 逮捕する!!



……なんだその顔は。まるで悪びれていないな。

自分の犯した罪の重さがわからないとでも言いたげだ。


それじゃ、仮にお前がすし屋に入ったとする。


「いらっしゃいませ、何にしますか?

 うちでは、ほかの業者が買わなかった鮮度の悪い魚を買い取って

 お客様に出しています。


 さて、何をにぎりますか?」



俺だったら板前を腹パンするね。



つまりそういうことだろ?


お前のしていることは結局「面白くないもの」を、

カクヨムでワンチャンかけて転載しているだけだ。


そこに創造力もなければ創作意欲もない。


単に自分が評価される場を求めているだけだ。

自分がヒーローに祭り上げられる場所を探してるだけだ。



転載前に少しでも文章をチェックしたか?

少しでも展開を変えたか? キャラを見直したか?



ほらな。なにもしてない。

ただ右から左へ転載して「こっちなら人気出るかなー」とか思ってる。


「俺が評価されないのは、評価する人間が悪い!」


そんな理屈で逃げてるだけじゃないか。



ちがうだろ。

お前が書く理由はそんな安くないだろ。


自分が感動した物語を誰かに伝えたい。

自分の好きなことを誰かと共有したい。


カクヨムに登録したときの自分を思い出してみろよ。



「いっぱいレビュー欲しい!」

「いっぱいコメント欲しい!」

「いっぱい評価されたい!」


そんなあさましい動機じゃなかっただろ。

思い出せよ。



……泣かなくていい、俺もそうだったからさ。



最初は自分の好きな物語を書いてたのに、

いつしかアクセス数をいちいち気にして、

他人の評価で右往左往しては批判エッセイを書いてお茶を濁す。


ホント、自分でもクズだったと思うよ。


でも、今はカクヨム警察になれてよかったと思う。



こうして、誰かの更生の手伝いをすることができるし

なにより自分自身も変わっていけるからな。


今じゃこの通り、まっとうなカクヨム警察になれたのさ!



だからお前もきっと変わっていける。

まっとうなカクヨム作者として更生できるはずだ。


評価欲しさに作品転載なんてするんじゃないぞ。

それは作者として終わっているからな。



じゃあな。


今度は俺のように立派な作者になるんだぞ。







※この作品は2016/8/12に『小説家になろう』で掲載されたものです。

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