もしかして? もしかして? と思いながら、自分の期待通りに着地してくれる作品です。引退したら、田沢湖に旅行に行こうと思いました。その時に、妻が若かりし日の面影通りに見えるかは、その時のお楽しみです。結婚生活も安定期に入ると、大切な事は見た目じゃないと弁えるのですが、それを言ってしまえば物語が始まらない。若い人にはドラマを期待させなくちゃ、と口を噤みます。星の数は、短編にはMAX2つが信条だからです。
辰子姫伝説が残る田沢湖に、小生も行ったことがあります。ただ勉強不足で、伝説の詳細は知りませんでした。しかし行ったことがあるからなのか、湖畔でのシーンには胸に迫るものがありました。最初は悲劇に彩られていますが、最後はほのぼのとしていて、良かったです。
永遠の美しさを求めて龍になった少女の伝説を元にしたお話です。主人公の男の想いが、はっきりと書かれていないにも関わらず、痛いほど胸をつきます。最後になって意味の分かるタイトルも秀逸です。
できることなら、この物語のようによい想い出は永遠に閉じ込めてしまいたい物です。
辰子姫伝説というものを初めて知って、気がつけばとても引き込まれていました。そしてリアルかつ、綺麗な恋愛模様がぐっと掴まれました。作者様の恋愛模様のこの流れ、この感じ。見事に心を奪われました。本当に、ぐっときます。ときめかずにはいられませんでした。秋田県、そして田沢湖へ巡ってみたい場所の一つとなること間違いありません。恋は終わっても愛は変わらずいつまでも続いていく。いつまでも触れていたいような、そんなあたたかさです。
日本一の深さを誇る美しい湖、田沢湖。この湖に伝わる辰子姫伝説をモチーフにしたお話。二人の愛が、美しく、深く、描かれております。まさに田沢湖のように。辰子姫と八郎太郎のような永遠の愛を、願ってやみません。
美しく豊かな自然を背景に、伝説と現在の恋の物語がつづられます。作中のセリフの一つ一つが美しく、心温まるストーリーが田沢湖の魅力を一層引き立てています。
田沢湖に伝わる辰子姫の伝説を盛り込んだ恋物語。日本一の水深を誇るこの湖の水面のように、美しく澄んだ物語に仕上がっています。田沢湖を知る人ならあの辰子姫像に思いを馳せ、知らない人なら読む人の旅情を掻き立てる、街コン作品の一つの理想形ではないかと思います。
美しい湖に眠る辰子姫の伝説。密かに思いを寄せていた幼なじみと再会し――。ちょっぴり切なくて、ほっとするお話です。二人がどうなったのか。その結末はぜひ、皆さん自身がお読みになって下さい。――以下はレビューというより個人的感想です。中編か、または倍の5000文字くらいで読みたくなりました。
内容に関しては、田沢湖よりも深く、そして永き恋を、読者に。作品に対しては、良くも悪くも、きれいに型にハマった街コン作品。うまくまとまっていて面白いです。ぜひ一読してみてください。
地方に伝わる伝説や民話には、必ずモチーフとなる事実があったのだと思います。この作品で語られる物語がその事実かどうか、それはともかくとして、美しい解釈だと感じました。街コン作品であること以前に、ショートショートとして完成度が高いです。毎度、胸キュンとさせていただいていますw
田沢湖は、一度訪れたことがあります。静かで綺麗な湖でした。離れたからこそ、地元のよさに気がついて。離れたからこそ、幼馴染に恋をしたのかもしれない。静かな湖のように、静かで綺麗でした。
秋田県の田沢湖に伝わる『辰子姫伝説』をモチーフにしたラブストーリー。街コンテンスの作品としては、お手本のような出来栄えだと思った。分りやすく地元に伝わる伝説を説明しつつ、伝説の内容とリンクさせながら物語を進めていく、過不足のない物語。田沢湖の情景や、「北に湧く泉の水を飲めば願いは叶う」というお告げを聞いた辰子姫の姿がありありと目に浮かぶようでした。