今日は宿題が出ていたが、宿題が出ない日はいつも、カメラを持って家の外に出て、憩いの桜並木を観に行く事にしている。

 道路の両端にびっしりと咲いた270本のソメイヨシノ。僕はこれを1ヶ月ごとに写真を撮って毎年の自由研究にしている。

 今は四月。桜は満開で、一ヶ月もしたら見れなくなってしまうとは思えない美しさだ。

「写真を取ればまるで絵のように美しい風景」僕が山梨のキャッチフレーズを付けるならこれだと思う。

 どの季節を取っても美しい風景、自然の溢れる街。

 カメラのファインダーを覗く。

 満月が映るようにして、シャッターボタンを半押しにしてピントを合わせる。

 そこで僕は何か動くものを見た。

 僕は写真を撮る時に基本、人を入れたくない。人が入っていてもお洒落な写真になるかもしれないが、なるべく入れたくないのだ。

 でも、その時僕はシャッターを切った。人が写っているのに、だ。

 綺麗な人だった。桜に負けないぐらいの美しさだった。


 ーーこの日、僕は彼女に出会った。

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あなたの街の物語〜南アルプス市〜 幻典 尋貴 @Fool_Crab_Club

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