大虚空を翔ける思想


  ――江戸後期という時代は全国的な識字率の向上と共に、それまで学問とは無縁だった階層の人々にも知的欲求が湧きおこっていた時代であった。

 土地の豪商などが江戸から学者や文化人を招いて長期滞在させて教師役に仕立てて勉強会を行うなど、地域に根差した文化活動が盛んに行われるようになってきていた。同時代の著名人では戯作者・十返舎一九がそういった勉強会の経済的援助を受けながら各地を取材していた事が知られている。

 

 駿河に渡った篤胤の一行もまた、知識と教導を待ち焦がれていた土地の人々から大歓迎を受け、篤胤が滞在する柴崎の屋敷には連日様々な人々が訪ねてきていた。来客には当地の武士や神職も多かったが、商人や農民も仕事の合間を縫うようにして多く訪ねてくるのが、篤胤にとっては驚きでありまた喜ばしい事でもあった。

 江戸を遠く離れた土地でも自分の学問を必要としている人がいる――そう考えると篤胤はもうのんびりと温泉巡りなどしている気持ちにはなれなかった。生来じっとはしていられない性質たちであった。講義を頼みに来る者達には懇切丁寧に教えを説き、持ち込まれる質問には熱心に答えを探し、結局は江戸に居た頃とさして変わらない多忙な日々を送るようになっていた。最初の日に土器を持ち込んできた村上源などは殊によく彼の講義を聞きに来る熱心な学生になっていた。人々の暮らしに根差した学問を目ざす篤胤にとって、駿河での交流の日々は今までとはまた違う満足感を得られるものであった。

 そんなふうにして旅先での日々を過ごすうち、暦はいつの間にやら師走に差し掛かっていた。



                  ◆



 深夜。

 夜半に訪ねてきた商人達との懇談会を終え、篤胤は逗留させてもらっている客間へと戻って来ていた。

「おお、寒い、寒い」

 篤胤はすっかり冷え込んでしまった手を火鉢の上へとかざして炙る。駿河の気候は江戸よりも温暖であったが、それでも夜となれば肌寒かった。

 話が長くなる事が多いので屋敷の使用人達には夜間の身の回りの世話は無用だと伝えてある。屋敷の者達は寝静まり来客達も帰ったのでもう辺りに人気ひとけはなかった。有明行灯と火鉢の火種だけが照らす薄暗い部屋の隅に、篤胤はただ一人静かに座り、思いを馳せていた。

 ――江戸を発ってこの駿河に逗留し、はや一カ月が経とうとしている。

 地方在住の門弟達ともゆっくり語り合う事もできたし、何より市井の人々に対して向き合う事ができたのは大きかった。

 自身が秋田の片田舎出身という事もあってか、篤胤は田舎の人々が好きだった。毎日をひたむきに一生懸命暮らす人々は心も素直で陽気であり漢意に染まってもいない。大らかで、優しく、勤勉で家族を大事にし、そして清い人々であった。生賢しらの古学者などよりよほど大倭心を体現しているように思える事が多く、そんな彼らを前に講義を執り行うのはいつも以上に力が入る事であった。

「しかし……さすがに少々燃えすぎたかも知れないなぁ」

 篤胤は火鉢の中の火種にゆっくりと目を落としながら、己の性分にさすがに苦笑した。執筆の疲れを落としてのんびりと過ごすために駿河までやってきたというのに結局は江戸にいた頃と変わらぬ根の詰めようであった。

 ――そういえば江戸に残してきた家族は今頃どうしているだろう。半兵衛は一人で便所に行けるようになっただろうか。千枝子は母の手伝いをちゃんとしているだろうか。子供達は泣いたりして母を困らせてはいないだろうか。

 織瀬は……今はもう寝ているだろうか。江戸住みの門人達が手伝っているとはいえ塾の経営を任されて苦労してはいないだろうか。質屋の催促に頭を下げているのだろうか。食事はきちんと取っているだろうか……。

 日々の暮らしを守るために勤しむ駿河の人々に思いを馳せるうち、これまで忙しさにかまけて忘れていた家族の事が急に脳裏に浮かんできていた。

 しばらく会っていないのだと思うとなんとも恋しい思いが募り、金にならない事ばかり続けている父親の尻拭いをさせている事を思うとなんとも情けない気持ちになって来ていた。

「私のような父親の帰りを、今も待ってくれているのだろうか……」

 篤胤は弱気になり、ぽつりと一言そう呟いた。

 年末まで駿河に滞在する予定であったが、早めに切り上げて家に帰る事にしようか。師走も暮れになると雪が積もって箱根を抜けるのも難しくなる。それならば早いうちに江戸に帰った方が良いだろう。

 神代の真実に食い縋るように己を生まれつかせた造化の神には申し訳もない事だが、今はどうにも家が恋しい気持ちで胸がいっぱいになっていた。そして可能ならば、今までの不出来を妻や子供達に謝りたい気持ちであった。

 篤胤が逡巡の末にそう腹を決めた時、ふと不思議な音色が聞こえた。


 ――チリン――チリン


 場違いに妙に澄んだ音色。篤胤は訝しんでふと顔を上げた。するとまた、音がする。どうもそれは鈴の音のようだった。

 一瞬風鈴の音かとも思ったが今は真冬である。そもそも昨日まではこんな音はしていなかった。

 火鉢の傍で訝しんでいる間も鈴の音は定期的にチリンチリンと聞こえてくる。どれだけ聞いていただろうか、篤胤はその音色が気になって堪らなくなってきていた。

 遂に火鉢の傍から立ち上がり、行灯の火を提灯へと移す。防寒用の綿入を羽織り提灯を携え、篤胤は庭へと出て行った。

 柴崎家の人々はもう皆寝静まっているらしく、屋敷には灯りが見えない。篤胤は鈴の音が鳴り響き続ける方向へとそろそろと近づいていく。その音色はどうやら屋敷の外から聞こえてくるようだ。

 篤胤は提灯を携えたまま潜り戸を抜け、畑沿いの畦道へと出て行く。その日は月も雲に陰っている殊に薄暗い夜であった。


 畦道に立って周りをよく見渡すと、また鈴の音。篤胤ははっとして振り返る。すると見えるか見えないか曖昧な薄暗い道の先に、ゆったりと歩いている後ろ姿が見えたのである。

 それは間違いなく人間であった。帯刀し羽織袴姿。左手に提灯を携え、もう片方の手には何か――紐で括った鈴を手にしていたのである。そうして男はその鈴をゆったりと振り、チリンチリンと音をさせながら歩いていた。

 こんな夜中にこの男は何をしているのか。目的は何一つ分からない。ただ清流のせせらぎのように思える澄んだ鈴の音だけが静かに響いていた。

 そうして篤胤はまるでその鈴の音色に引き寄せられるかのように、ふわふわとした心地のまま夜道を歩く男の後を追い始めていた。


 急ぎ足で後を追っている筈なのだが、ゆったりと前を行く先達にどういうわけかまるで追いつけない。息を切らして追い縋りながら、篤胤は響き続ける鈴の音にますます魅了されていく。

 梓巫女あずさみこ市子いちこ(イタコ)の類いは祈祷の際に鈴を振り鳴らす事が知られている。彼女らが鈴を鳴らすのはそれが神霊の好む音色だと知っているからだ。

 今はもう廃れてしまったが、古の世には〝駅鈴〟なる道具があった。勅令を触れて回る使者に天皇が自ら授けたという鈴である。使者はその鈴を常に携帯し、その音色は人々に〝神使〟の到来を伝える物であったという。

 そういった事に思いを馳せながら、篤胤の脳裏にはまた別の鈴の事が浮かんできていた。そしてそれは自分にとって最も愛おしくまた敬愛するべき鈴であった。


 ――鈴屋。

 鈴屋という号は本居宣長大人が、自身が鈴を好む事にちなんで名付けたという。古今東西のあらゆる鈴を蒐集する事は宣長のたった一つの趣味であり、忙しい著述の合間にお気に入りの鈴を鳴らして音色になごむ事は宣長の生涯にわたる楽しみであったという。それは輝かしい古学研究の歴史の中にある、まことに美しい情景である。

「嗚呼……嗚呼……」

 篤胤の心の内で答えにならない答えが見えた瞬間、先を行く先達はひたりと立ち止まり、そうしてチリンと鈴の音を響かせながら此方を振り返る。

 漸く手の届きそうな距離にまで追いつき、提灯のほのかな灯りが先達の顔を浮かび上がらせそうになったその瞬間、それまで穏やかであった風が突如として吹きすさび、篤胤の手元にあった提灯をもぎ取っていく。

 そして同時に篤胤自身の身体がまるで木の葉のように宙へと吹き飛ばされ、気が付けば足が地面から離れていた。

「…………?!」

 さすがの篤胤も言葉が出なかった。自身の身体が宙に引き寄せられるように浮いている。それだけにとどまらず、まるで天から吸い上げられるように身が上へ上へと浮かんでいくのである。実に不思議な感覚。

 このまま浮かび続けたらもう地上に戻れないのではないかと感じ、篤胤はなんとかして地面に戻ろうともがくが――無駄であった。さながら水の中で体が勝手に浮かぶような調子で身が浮き上がっていく。もがいた拍子に両足に履いていた下駄だけがころりと足から外れて落ちていった。

 空中をゆらゆらと漂っている篤胤は不安げに地上を見下ろす。歩いていた畦道や柴崎の屋敷の屋根が見えたがそれもどんどん遠ざかり小さくなっていき、やがて見えなくなった。



                  ◆



 地図で見てきたような川や山の形を暫らくの間見下ろし続けていたが、やがてそれも靄の中に紛れて滲むように見えなくなる。篤胤は自分がもはや鳥も飛べないほどの高さの空を飛んでいるのだという事を悟った。雲を突き抜けたのである。

 ふと頭の中に〝天狗隠し〟という言葉がよぎる。私がこのまま空に飛びあがったまま屋敷に戻らなかったら、人々はそう語り継ぐのかも知れない。世に天狗隠しとか神隠しというものは、もしかしたら自分のように空に昇って還らなかった者達の話だったのだろうか。

 そんなことをぼんやりと考えながら篤胤は見る見るうちに遠のいていく地上を静かに眺めていた。

 ――やがて篤胤は人知の遠く及ばない虚空の領域へと至った。仏法では地上より三十間(約五十メートル)の高さに魔道があり、そのさらに上に天道があるなどと言う。しかし篤胤の目にはそのような世界は一切見えなかった。彼の眼前に広がっているのは――青々とした海の上に浮かんでいる日本国の国土であった。

 その事に気が付いた途端、篤胤の胸はまるで早鐘のように激しく高鳴り始めた。

 大きな大きな漢土のすぐ隣。とても小さく、まるで草花のように細長くしなやかな国土。まるで龍のように凛々しく優美な弧を描いている。西洋人の作った地球儀で見た形にまことによく似ている、本当の日本の姿であった。

 青海原の一角に悠々と浮かぶ我が皇御国。世界の頂点に君臨する輝かしき国。雲を超えた先の漆黒の大虚空おおぞらの領域から眺める御国の姿は、大地に無数にある大小様々の島よりも遥かに美しく、まさに神国の威容を感じさせられた。

「――我が御国を未開国だの大海の木の葉だのと言う漢意の輩どもに、この大虚空からの眺めを見せてやりたい! 大陸から島まで無数にあるが皇国ほどの美しさを持っている国が他にあるものか。くやしい事だ……!」

 篤胤は真っ暗な大虚空に身を委ねながら憤りを感じ、目頭を熱くした。これほど心を熱くし説得力のある情景を目前にしながら誰にも伝えられない事が悔しかった。

 篤胤の好奇心はもはや自身の身に起きている不思議ではなく、目前で展覧され続ける極大の世界の在り方へと向けられていた。

 そうしている間にも篤胤の身体はエイテルに満ちた大虚空の高みへと舞い上がり続ける。あれだけ巨大に思えた〝地球〟がもはや毬のように思える程遠くなっていた。

 嗚呼、あれが我々が揺るぎない大地だと信じていたものか。その大地ですら大虚空の中ではちっぽけな一片に過ぎないのだ。


 篤胤はじっと頭上を見上げる。――大虚空の中ではどちらが上かも分からないのだがとにかく頭を上に向け――するとそこには、眩しく光り輝く巨大な球が見えた。

 暫く一体何なのかと訝しんだが、やがてそれが〝太陽〟である事に合点がいく。漆黒の闇の中でただ一つ真っ白に輝いているせいか、地上で見上げた時のぽかぽかしたような優しさは微塵もなく、心の中で結びつかなかったのである。

 間近で見る太陽は暗く冷たいエイテルの大虚空の中心で唯一白く燃え続けている巨大な火であった。緩火ぬるびは青く急火つよきひは赤い。そしてそれ以上に熱く燃え上がると火は次第に白色に見えてくるという。とすれば太陽は、最も強く最も清浄な火なのではあるまいか。

 火を焚けば火も周りの空気も天へ天へと昇っていく性質がある事を自分は知っているし、漢土でも火は天に属する物などと言い、西洋では太陽を四大元素のうちの火が凝り固まってできたものだと言い、火が高き天を目指す性質をもって、火のエレメンツはそもそも天上より下って来た性質なのだとも説いた。

 そうだ。太陽は天に昇った澄んだ火の気であり、高天原たかまがはらはその太陽にあると、本居宣長先生の高弟である服部中庸はっとりなかつねなどは説いている。西洋の学問も深く学んで取り入れた中庸の説は他の弟子達から轟々の非難を受けたというが、今ならば自分にはその説がはっきりと信じられる。太陽はまさに天に昇りつめた清く澄んだ火の塊なのだ。その最も澄んだ清浄の太陽にこそ、我らの神々が居する高天原があるに相違なかった。

 日本の古伝、身近な体験、世界に散らばる切れ端のような伝説、西洋人の観測した事実、そして今己自身がまじまじと目にしているモノ。全てがひたりと結び合い共鳴するような心地であった。篤胤はエイテルの大虚空に浮かんだまま、極大マクロの世界に通じる理をたしかに感じ取っていた。

 煌く星々。燦然と発光する太陽。そして冥かに蒼色をたたえている地球。それらをうっとりとした眼差しで眺めながら、篤胤はいつまでも大虚空宇宙のエイテルの中に浮かんでいた。

 不思議な感覚であった。かつて自分は顕微鏡から覗き込める極小の世界を見せる事で、東に世の霊妙不可思議な理を伝えようとしたことがある。

 その自分が今はエイテルの広大な海を翔けさせられ、さながら神の世界の視点のように皇御国や外つ国を見下ろし、光り輝く大虚空に息づく不思議を見せられている。

 不思議である。不思議であるのに答えは初めから分かっている――頭の中では鈴の音がずっと響き続けていた。



                ◆



 翌朝。

 柴崎の屋敷には朝早くから来客があった。駿河在住の平田門人・新庄道雄しんじょうみちおであった。

 ちょうど軒先に出て辺りをきょろきょろ見回している柴崎直古を見つけ、新庄は大声で呼びかける。

「直古、朝っぱらから何をしておるのだ」

 その声にぎょっとした直古は漸く客人の存在に気が付き、そのまま近づいてきた。

「やあやあおはよう、道雄。いやね――平田先生の下駄が無くなっているので探していたのだよ」

「先生の下駄?」

「そうなんだよ。我が家で一番良い下駄をお貸ししていたのだが無くなってしまってね……実は、どうも先生は夜中に屋敷を抜け出したようなのだよ。女中が言うには、明け方に薪を取りに行ったら丁度潜り戸を開けて帰って来た先生と出くわしたらしい。先生は疲れ切った顔でろくに話もせず、おまけに裸足だったと」

「ほう。まさかねえ。平田先生が夜遊びにでも――」

「先生は酒はまるっきり飲めないし、第一この辺りはどこまで行っても畑と田んぼだぜ? 一体何をするって言うんだい」

「フゥム、謎だな。――ところで、これはお主の家の提灯であろう?」

 新庄は片手に携えていた、焦げている提灯を差し出す。提灯にはたしかに柴崎の家の紋が描かれていた。

「これは確かに俺の家の提灯だ。道雄、一体どこで拾ったんだい?」

「ここに来る途中の畑沿いの畦道で拾ったのだぞ。まるで手元から落としてそのまま放っておいた様子だった」

「まさかこれは平田先生が落としたのか?」

「おいおい、深夜に灯りも持たずに裸足でどこをうろついていたって言うんだよ」

「しかしなあ。他に誰が家の提灯を……」

 柴崎と新庄は二人して顎に手を当て、首をかしげる。そうして一呼吸置いた後、新庄は歩き出しながらこう言った。

「考えていたってわからん。先生に直接お尋ねした方が早かろう。今日は駿河在住の門人が他にも何人か講義を聞きに参るのだ。門人代表として挨拶しておかねばな」

「まだ寝ているかもわからんぞ。何しろ朝帰りだったそうだから」

「寝ていたら静かに引き返すまでよ――此処だな?」

 新庄は客間の襖をそっと開き、中を窺う。そうして暫くじっとしていた。となりでその様子を見る柴崎の目には、どういうわけか新庄が一瞬酷くうろたえたように見えた。

 ほんの少しの間固まっていた新庄は障子をそっと閉じる。

「どうした? やはりまだ眠っていたか?」

 なんだかバツの悪そうな顔をしている新庄は答えない。その様子を怪しんだ柴崎が再度声をかけると、新庄はやっとこう答えた。

「――いや。起きている」

「なんだ、起きていたのか。どうして挨拶に行かなかったんだい?」

「書き物をしておられたのだ」

「声をかければ気づいただろうに」

 なんだか煮え切らない様子の態度に柴崎はますます不審がる。そして新庄はこう吐き出すように告げる。

「……ニコニコしておられた」

「え?」

「横顔だけでもよく分かった。満面の笑みで鼻歌まで唄いながら嬉しそうに何かを書いていたので、とても話しかけて邪魔する気になれなかったのだよ。笑顔で図面なども引いていたが、一体何を書かれているのか……」

 当惑しきった様子の新庄の表情に、柴崎はますます訝しむ事になってしまった。


 文化八年十二月五日の早朝の事である。

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