ただし、イケメンに限るッッ!!

作者 山本 風碧

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★★★ Excellent!!!

もしも朝起きたとき、ベッドにイケメンじゃなくて裸のフツメンが寝ていたら――!?
そんな王道斜め上から始まるミサとウエハラの関係がとにかくかわいい。

強気な鎧で自分を固めて、肩肘はって生きてしまうミサと
肩肘はらずに自分の人生を楽しんでいるフツメン・ウエハラ。
対照的なふたりが交わす軽快な会話はもちろんのこと、ウエハラがじわじわとミサの鎧を取り払っていく過程はときめきとどきどきで、頬が緩みまくること多々。
そして、「クマ」「ぽっちゃり」なんてミサに小馬鹿にされていたウエハラが物語が進むと、だんだん最高のイケメンに見えてくるのだから、恋の魔法はすてきだ。

アイロンがけされたシャツから伝わる、ウエハラのきちんと生活している感、ごはんを食べているときのさりげない気遣い、そっと織り込まれる生活感あふれる描写の数々、その抑制の効いた上品さにまたときめく。
きっとわたしのような普段恋愛ものに馴染みがない読者でも、ウエハラとミサのふたりにときめくこと請け負い。

疲れたとき、凹んだとき、
身体に染み渡るような、極上のラブコメをぜひ。

★★★ Excellent!!!

恋愛に婚活に積極的なのに高望みが過ぎるせいで男運がないとぼやく主人公ミサが、男トラブルを支えてくれたフツメン男子に揺り動かされて、本当の自分の望みと魅力を発見していく…

王道だけど、アスパラ男子の上原がミサのことを支える姿が格好いい。
こんな男から見ても惚れる男、純度150%の精神的イケメンになりたい人生だった…!

「男の価値は、付随しているものではない。ただひとつ、ミサの心が決めるのだ。」
は名言でした。
刮目せよ!貴女の需要は貴女自身の中にある!

★★★ Excellent!!!

自分の本当の可愛さに気づいていない、彼女の放つ暴言が何故だか心地いい。
飄々としている上原だからこそ、受け止められるその暴言の数々は、彼にしてみれば可愛いだけ。
一生懸命に虚勢を張って生きる彼女だからこそ、守ってあげたくなる。

上原、素敵だなー。
体が大きいだけじゃなく気持ちも大きくて、全部を受け止めてくれる。
全てを任せられる安心感がたまりません。

★★★ Excellent!!!

止まらなくてもう! 気付いたら家出る5分前ですわ。どう責任とってくれるこんちくしょう。

下手したらケータイ小説みたいなテーマになりがちな恋愛を、たしかな文章でどんどん先に連れていかれる。どんな盛り上がりがあってもノリに流されず、きちんと描き切ってくれる筆力あってこそ。楽しく読めました。ごちそうさまでした!

★★★ Excellent!!!

テンポの良い展開で楽しませていただきました。
素朴で純粋な本来の自分を隠すように、強気の鎧をまとうミサですが、フツメンのウエハラが時に真面目に、時にからかいながら、ミサの鎧をはがしていく。
その二人のやりとりが軽妙に描かれていて楽しく読み進められます。
セクハラと闘うミサを通して企業での女性の立場の弱さを風刺しているような部分もあり、男女問わずおすすめしたいラブコメです。

★★★ Excellent!!!

顔は至って平均的。経歴だって小さなデザイン会社の平社員。イコール、モテナイ。熊のような立派な体格のヒーロー、その名もウエハラ。
主人公のミサはいわゆる肉食系女子で、顔良しスタイルよしのイケメン御曹司との恋愛を求めている。計算高くて、女子からは嫌われるタイプ。
そんな二人のやりとりがなんとも楽しくて目が離せない。どうやって恋愛になっていくのか、ぜひみてほしい。
何よりウエハラ、この男は只者じゃないぞ。いろんな意味で。
きっと読み終えた頃には誰もが彼をモテないフツメン、なんて言えなくなるんじゃないだろうか。