もしも朝起きたとき、ベッドにイケメンじゃなくて裸のフツメンが寝ていたら――!?
そんな王道斜め上から始まるミサとウエハラの関係がとにかくかわいい。
強気な鎧で自分を固めて、肩肘はって生きてしまうミサと
肩肘はらずに自分の人生を楽しんでいるフツメン・ウエハラ。
対照的なふたりが交わす軽快な会話はもちろんのこと、ウエハラがじわじわとミサの鎧を取り払っていく過程はときめきとどきどきで、頬が緩みまくること多々。
そして、「クマ」「ぽっちゃり」なんてミサに小馬鹿にされていたウエハラが物語が進むと、だんだん最高のイケメンに見えてくるのだから、恋の魔法はすてきだ。
アイロンがけされたシャツから伝わる、ウエハラのきちんと生活している感、ごはんを食べているときのさりげない気遣い、そっと織り込まれる生活感あふれる描写の数々、その抑制の効いた上品さにまたときめく。
きっとわたしのような普段恋愛ものに馴染みがない読者でも、ウエハラとミサのふたりにときめくこと請け負い。
疲れたとき、凹んだとき、
身体に染み渡るような、極上のラブコメをぜひ。