百合、平たく言うとそれだけですが、そういう要素があるだけの、普通の恋愛小説です。キスシーンや押し倒す描写があるので、苦手な人は注意しましょう。
自分に自信のなかった女の子が、恋人を得て、友を失い、また友を得て、恋人を失う話。ちょっと…どこまで失うんだこの子は……と不安になったところで、ちゃんと救済されるので大丈夫、たぶん……。とにかくふたりがめんどくさい性格なんですよ、これがまた……萌える。じれてじれて、あーもうどうなってんだー!!!と喉元を掻き毟りたくなる感じです。でも若い頃の恋愛ってこんな感じで、こう、傷つけ合っちゃうこともありますよね……つらい。
風花ちゃんは自立を、加奈ちゃんは客観を得て、再会したふたりはこれからうまくやっていくことができるのでしょうか。この先が気になる最後でした。
めんどくさい恋愛物を望んでいた私のニーズにはぴったりはまった小説だったので、一筋縄ではいかない恋愛物をご所望のみなさん、読んでみてはいかがでしょうか。とりあえず、じれてみませんか?