この思い。届け❗ 作、清瀬いのり
@Knd
一話思い出
国立総合病院401号室に一人の少女と少年が母親に連れられて入ってきた。「バーバきたよ。」少女は、ベッドから窓の外を眺める一人の老婆に嬉しいそうに駆け寄った。「あら零ちゃんいらしゃい」老婆は駆け寄った零の頭を優しく撫でながら笑顔で言った。
零と老婆のやり取りをつまらなそうに少年が入り口で見ていた。すると母親が早く行きなさいと言わんばかりに背中を押すが少年は動こうとしなかった。
少年の事に築いた老婆が「拓海君も来てくれてありがとうね。」と笑顔で言うと拓海が小さく頷きゆっくりと老婆の元へ歩きだした。
母親は、拓海を見送ると老婆に近寄り、「具合は、どうですか?燐さん」母親は自分と子供たちの椅子を出しながら言った。「変わらないですよ。さいさいすみませんね。美妃さん」燐は笑顔で言った。すると美妃が鞄から荷物を出しながら「何言ってるんですか。燐さんは私が小さい頃から両親が仕事で居ない時や母とケンカした時など心配し可愛がってくれたじゃないですか❗燐さんは旦那の事より燐さんが大事です。」と美妃が辛そうに言った。
燐は、何も言わず笑顔で返事した。「そうだ、燐さん部屋を掃除して居たら棚から裏に落ちてまして勝手に持って来ちゃいました。」と美妃が鞄から一冊の古いノートを差し出した。燐はは、美妃からノートを受け取ると無言でノートを撫でり出した、すると燐の目から涙がこぼれた。涙に築いた零が「バーバ痛い所があるの」と心配そうに言った。拓海も心配そうに燐を見つめていた。燐は零と拓海の頭を優しく撫でると「ありがとう痛いとこはないよ。只ねバーバの初恋の彼に死ぬまでにまた会えたら嬉しかったんだよ。」と笑顔で答えた。「燐さんの初恋の方ですか?誰ですか教えてくださいよ。」美妃が楽しそうに言った。燐は窓の外を眺めるながら語り出した。「彼の名前は、中内友也と言ってね、私が中学生の頃、にこの病院で出会ったの友也君いやともくんはね、悪性リンパ腫と言う病気にも関わらず元気で口が悪かったけど凄く優しくて絵が上手だったの」燐は遠い目をしながら語った。「だったと言うことは‥?」美妃が申し訳なさそうに聞いた。「そう58年前に亡くなったわ75日という短い命だったけどね。」燐は古いノートを抱きしめながら言った。
私はね自分自身が嫌いだだったのだけど彼、ともくんに言われたの「逃げるな!悔しいなら立ち向かえ。」この言葉がね辛い時いつも私の支えになったよ。だから私は、「もう少しやってみよう」って思えたのよ。ともくんと過ごした。75日と言う短い間だったけど私はね、彼と一生分の恋をしたんだよ。これから話しするわねともくんとそうあれは‥‥
58年前、私(雨宮燐)が中学の入学式の日貧血の悪化で失神し、見慣れた、病室から目覚めるとこから始まったのよ。
「またここに来ちゃた。もう嫌だこんな体なんていらない」燐は、しわくちゃな布団に八つ当たりした。するとロビーからニュースキャスターの声がした「次のニュースです。学生によるいじめ問題で、自殺する学生が多発していることが警視庁の調べでわかりました。」「いじめ問題の疑問を聞くため、児童心理研究科の教授川田さんにお越しいただきました。川田さんなぜいじめが多発するのでしょうか?」優しそうなキャスターの声の後に「それわですねー。」老人の低い声がロビーに響く
(自殺すればこんな私とおさらばできる、私が嫌いにならないで済むこれだ!)燐は、頭の中で、計画を整理しながら布団を思いきっり被った。
それから数日後、よく晴れた日燐は考えた計画を実行するため一人屋上へと来ていた。屋上の扉を開けると涼しい風が頬を優しく摩る、燐は辺りを見回すと一人の少年が日陰でスケッチブックに絵を書いていた。燐は少年の邪魔にならない様に奥まで進み段差を上がり飛び降りようとした。すると「絵に不純物が入るからどっか行けよ。」と日陰の少年が暑そうな顔で燐の後に立っていた。「不純物って私のこと言ってるの?」と燐が少年に聞き返すと、「お前意外誰がいんだよ。」と少年が面倒くさそうに答えた。
私はね、ともくんの一言に頭にきて飛び降りる事を忘れ彼に悔いかかったの、でもね私の心は、凄く嬉しかったのよ。「誰かに私を見てほしい、この馬鹿な行動を止めてほしい」この思いを一気に叶えてくれたのが言い方きつかったけど、ともくんだったのよ。
この時からともくんは悪性リンパ腫の末期とう言う診断結果が出ていて日向や激しい運動は、禁止されているにも関わらず私の為に走って来てくれていたのよ。燐は古いノートを抱きしめうつ向いたまま語った。
少年は、燐が屋上に戻る事を確認すると「まぁこっちで話ししようぜ!」と日陰へと燐を誘った。
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