第5話 裏優奈
紘介の耳元で私は語った
「なら死ねばよかったのに」
紘介は絶望に満ちた顔。
その顔、たまらない。
人が絶望に陥る顔って、ホント、いいよね。
「縦にすれば、すぐにでも死ねるんじゃない?動脈を6~7cm切れば、
人は死ねる確率が高いらしいけど?」
紘介は絶望というか、何か新しいことを見つけたような顔をしていた。
次の日、朝から私の家に電話がかかってきた。
紘介の母親からだった。
「紘介が、重体なの!」
ヒステリックに叫ぶ紘介の母親。
「朝、起しに行ってみたら、布団が血だらけで…!
カッターで、腕を縦に切っていたの…
優奈ちゃん、すぐにきてくれない!?」
「わかりました。すぐに行きます!」
電話を切って、私はニヤッと笑う。
やった、紘介も
私の思い通りになった。
ーEND-
私の彼氏は自傷癖です。 露草 @chisato_hiyoko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます