主役は二匹の猫、チョビさんとクロさん。
ご存知の方はご存知のあの二人(2匹ではなく!)が、ネコだけの世界で楽しい冒険を繰り広げます。
ベースは銀河鉄道の夜のような雰囲気の童話ですが、時折飼い主『ユキ』さんが現れて、現実世界での二人の様子も描かれます。
童話パートはとにかく柔らかく、可愛く、優しい雰囲気たっぷり。現実パートではユキさんの二人にかける愛情がなんとも胸に迫ってきます。
この魅力をなんと表現すればいいのか分かりませんが「とにかくいい!大好き!癒される!」などなどのあたたかな感情があふれてきます。
一気に読むのはもったいない、毎日少しずつ、眠る前に、穏やかな気持ちで読むことをお勧めします。もちろん一気読みでもいいのでしょうけど(笑)
本当に素晴らしい作品です!
ぜひ手に取ってみてください。
ちなみにこの二人のネコが登場する、『ネコのチョビさん、ニート観察日記』もまた楽しいですよ。こちらも合わせて是非。
無邪気で、甘えん坊のチョビさんと、
しっかり者で、食いしん坊のクロさんは、
ある日、お月様に依頼され、キロン。ポロン。足音も軽やかに、月まで駆けて行きます。
月の裏側では、猫がのんびり暮らしていますが、小さくても、その猫(ひと)にとっては深刻で、とっても困る事件を、
チョビさん、クロさんが優しく解決します。
特に印象的だった部分は、
猫の指は左右10本。10より先は「いっぱい」の判定で解決した
2話の肉派と魚派。
猫の街と、チョビさんクロさんの世界が優しく広がっていたと思います。
懐かしいフレーズ。飾らない無償の優しさ。
飼い主・ユキとの交流。
まるで、秋の夜長の肌寒さを、そっと包んでくれる月の糸で出来たブランケットのような物語でした。
猫達とユキとの物語を、そっと覗いて見て下さい。
この物語に関わる全ての方、この物語に出会われた全ての方が
悲しい涙ではなく、嬉しい涙で溢れる日々で満たされますように。
チョビさん、クロさんの最新の活躍は、
『猫のチョビさん、ニート観察日記』です。
クスッと、手厳しく、切なく、目が離せない物語も、是非是非ご覧下さい。