プレゼント
名前のよくわからない ブランドのバッグとか
ずっと 行きたがっていた 海外旅行とか
そういうものを ねだられると 思って
男として 覚悟を 決めていたんだ
「手紙がほしいの 感謝状じゃなくて ラブレターよ」
だというのに
そんなことを 言われた俺は
いい歳をして うまい返事もできなかったよ
数十年前 パッとしない俺の 一世一代の言葉を
きれいな笑顔で 受け取ってくれたひとは
今も 変わらず美しい笑顔で 俺のそばにいる
そうして けして少なくなかったはずの 苦労へのご褒美は
ラブレター一通 あればいいと言う
きみというひとは まるで かぐや姫のようだね
この世で一番 ちゃんと渡すのが難しいものを 知っていてねだる
心という 贈り物を
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