小学生編

一冊目――一年目の記録


一年生


 きょう、わたしは しょうがっこうに いきました。きょうから にゅうがく らしいです にゅうがく っていうのは がっこうに かようように なること なんだって

 ひさしぶりに あった おばあちゃんにノートを もらいました

 しょうがっこうに はいったら にっきをつけると ひとつおねえさんに なれるんだ っておしえて もらいました

 だから きょうから にっきを かきます

 さいしょの ページはあけておくと いいって おばあちゃん いってました だから 2ページめから はじめます



 がっこうは たのしいです

 きょうも おともだちと いっしょに ごはんをたべました

 ゆみかちゃんが いっていました わるいことを すると おかあさんに しかられる んだそうです

 しかられるって なんだろう

 わたしは しかられたことが ないから よくわからなかった


 しかられたことがない ってはなしをしたら みんなに おかしいよ っていわれた

 わたしの おかあさんは そんなに へん なのかな?



 わたしはよく せんせいに いいこだね ってほめられます

 わたしは ぜんぜん いいこじゃないです すてないでって せんせいに いったら なんだかちょっと こまったような かおをしていました

 せんせいって たいへん みたいです



 またおともだちと おかあさんに しかられる はなしを しました

 わるいこと して おこられないのか ときかれたので わたしは いつもやってることを こたえたんです

 じぶんのわるい ところを ノートに いっぱいかくって そしたら またおかしいよっていわれました みんないいます

 そのあと それを かがみのまえで よむんだよっていったら こわいって いわれました

 わたしって へんでこわいのかな?



 へんでこわい って いわれたのが きになったから おかあさんに つい ききました

 そしたら、そんなことないよ っていってくれました

 でも、そのあと なんで そんなこときくの? ってきかれました

 わたしが しょうじきに はなすと おかあさんが おともだちとは いっしょにあそんじゃ だめ だっていいました

 どうしてか わからなかったから なんでってききました

 そしたら、また わたしにわるいことノートを つけなさいっていって どこかへ いってしまいました

 わたしはなにが わるかったのか わからなかったです でも おかあさんが ダメっていったってことは きっときいたことが わるかったんだと おもって それを ノートに かいて また かがみの まえで なんども こえにだして よみました 


 これをすると、なんだか ひどく わたしがわるいこ におもえて きて つらくなります


 きょう おかあさんに おにんぎょうを かって もらいました

 かわいい おにんぎょうさん です

 くりくりした目が わたしは すごくすごく だいすき です



 がっこうで せんせいの かびんを まちがって わってしまいました。

 わたしは せんせいにあやまって それから つい おうちでのと おなじように かがみのわたしを しかりつけました

 そしたら せんせいが なにをしているの? としんぱいそうに きいてきました

 やっぱり みんながいうように おかあさんは へんなのかな?


 それをかえってから おかあさんに きいたら、またおなじ ことをさせられました

 もう なにが いいことで なにが わるいこと なのか よく わかりません



 わたしはわるいこです いいこに ならないと いけないです

 いいこにならない わたしは いらない って おかあさんが いっていました

 いいこでいなきゃ いいこでいなきゃ

 わたしは いいこで、いなきゃだめです


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