緊急ミッション


 8月も最終週に入ったある日。

『FOE』のロビー画面に「緊急ミッション開始」との告知が出ていた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『緊急ミッション:市街地戦闘』


 ごく少数――数百規模の小型害虫群が市街地に侵入した。

 我が方の防衛線にほころびはなく、あくまでも少数のゲリラ的な侵攻である。

 しかし市民には害虫から身を守る手段はなく、一方的な蹂躙を受ける恐れがある。

 駆除者エクセクト諸君は軽量装備にてポイントへ急行、可及的速やかに害虫群を駆除せよ。


 市民および建築物への被害抑制のため、以下の装備の使用を制限する

 ロケット弾、バズーカ系、スナイパーライフル、クラスⅡ以上の敷設兵器。

※加えてすべての火器は自動的に弱装設定となる。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 文哉はその文字列を凝視する。

 いつか来るのではと想像くらいはしていたが、あまりに唐突だった。


 害虫が市街地に出現――


 それはつまり、惑星上のごく一部に囲い込まれていた害虫が、人類の制御を離れて、外に出てしまったということだ。

 小規模の敵だそうだが、戦闘に関わることだけに〝大本営発表〟と見ておいた方がいいだろう。群れ自体は小規模でも、複数に分かれて各地を襲うことも考えられる。


 このミッションの持つ意味は重い。

 ルゥ・リドーの人類が、本格的に害虫の侵攻を受けているということだからだ。


 ミッション発令はほんの十数分前。超空間通信によってタイムラグはない。害虫の襲撃は現在進行形なのだろう。報酬であるゲーム内通貨の支払いが他より数段良いことからも、当ミッションの重大性・緊急性がうかがえる。


 だが、それ以前の問題意識として、この期に及んでまだ『救援要請』ではなく『オンラインゲーム』の体裁をとり続けているのは異常ではないか。

 ルゥ・リドーの人類は、そうまでして地球側と交流を持ちたくないのだろうか。


 メルクリウスに話を聞いてみようとメル子に呼びかけてみる。

 しかし、返事はなかった。


 文哉はひとりで『緊急ミッション』を選択、緊張感をもってプレイを開始する。



 ◆◇◆◇◆◇◆◇



 結論としては、拍子抜け、期待はずれだった。

 敵に領内への侵入を許すというのは、ゲーム的に燃える展開なのだが、しかし、当の害虫があまりに貧弱だったからだ。


 タイプは<蟻>のようだが、自機を人間のサイズとすれば、せいぜい幼年期の小型犬ほどの大きさ。

 その強さもサイズ相応であり、こちらの攻撃はすべてが有効、あちらは<蟻>お得意の噛み付きすら使ってこない。

 そもそも、相対した瞬間に逃げ出す個体がほとんどで、戦闘以前の問題だった。

 その逃げる動きすら鈍いのだ。話にならなかった。


 潜伏している個体も多かったが、強化された機体センサを用いれば、遮蔽物の多い市街地といえど発見は容易だった。

 建造物への被害は減点となるため、攻撃には気を遣わなければならない。


 制約があるため爽快感に欠ける。

 害虫が弱いため緊張感に欠ける。

 すべて駆除すれば隠しボスでも出てくるのかと予想したがそれも違う。

 結局、お楽しみは特別報酬だけという、面白みのないミッションであった。


 戦果報告リザルトが表示される間も、報酬の内容に思いをはせて、画面から意識をはずしていた。

 一瞬、画面の端に奇妙な揺れがあったがすぐに暗転、ゲームのロビー画面になる。


 その一瞬に、違和感が垣間見えた。


 パソコンチェアの上で姿勢を正す。

 しかし画面はすでに通常のゲーム画面に戻っているため、違和感の痕跡などない。

 散漫だったプレイを振り返っていき、そして気づく。


 違和感の原因は、害虫の体液が濃い赤色・・・・だったことだ。


 今まで文哉たち駆除者エクセクトが吹き飛ばしてきた害虫の体液は、昆虫のそれとほぼ同様だった。

 濃淡の違いはあるものの、茶系のいわく形容しがたい色から、青や緑、せいぜい黄色まで。昆虫の体液は食物の色素に左右されるので、そういう色になる。


 だが、このミッションで撃破した害虫は少量ながら赤い体液を撒き散らしていた。

 赤い体液。

 イチゴやスイカのような赤い果肉の果物を食べたのだろうか、なんて呑気なことは考えられなかった。


 あの小型害虫の体液は、人間由来・・・・なのではないか。


 その考えに背筋が冷える。

 ゲーム業界の倫理コード的にはどうなのか、などと逃避の思考をしてみたりする。害虫の解像度だけを下げてグロさを抑える処理を施しているのと同様、体液も画像処理で色を変えた方がよさそうだ。



 メル子を一瞥し、呼びかけようとして止める。

 こんな話を電話越しにする気にはなれなかった。



 ◆◇◆◇◆◇◆◇



 陽の落ちた道を、自転車を飛ばして学校に到着する。

 すでに正門は閉じられていた。

 グラウンド側は金網製の柵なのでそちらへ回り込もうかと考え自転車を置いたところで先客に気が付いた。


「ホントに来たのね」


 正門の脇に白い塊が転がっている。

 それは体育すわりをした葉月だった。

 ゆっくりと立ち上がり、怒ったような顔を文哉に向ける。


「お前、なんで……」

「メルから連絡があったのよ。文やんが来るからって」

「来るから……、何って?」

「一緒にどうですかって、そんな感じよ」

「プライバシー漏らされてんなぁ」

「プライベートだったの?」

「そりゃ夏休みだし」

「プライベート自転車でメルに会いに来たの?」

「話があったんだよ」

「あたしもついて行っていい?」

「そりゃまあ別に……」


 本音を言えば、あまり来てほしくはなかった。


 文哉はメルクリウスに、先ほどの市街地戦闘について尋ねたかった。

 ルゥ・リドーの戦況はどうなっているのかや、戦闘の被害についての話だ。


 葉月はメルクリウスのことを気にかけているが、ゲームにはほぼ関わっていない。

 だから無関係だと遠ざけるわけではないが、戦闘の話題とはつまり、害虫に人間が殺害されたとか捕食されたという話だ。そんなものを彼女に聞かせたくはなかった。


 しかし、ここで断ると妙な誤解をされそうな気がする。

 文哉は仕方なく、首を縦に振った。


 正門脇の通用口は開いていた。ロックも警備システムもかかっていない。

 校舎に向かって歩きながら、文哉はふと気になったことを尋ねる。


「メルクリウスの方から連絡があったんだよな?」

「そうよ、メル子に着信が来たの」

「俺の方のメル子に何度か呼びかけたけど、返事なかったぞ」

「調子が悪かったんじゃないの?」

「そんなことあるか? あいつ超メンテナンスフリーだぞ」


 恒星間レベルの超長距離移動体には必須の技術かもしれないが、メルクリウスは外部の手によるメンテナンスを必要としないらしい。

 自己診断と自己修復に加えて、素材さえあればナノチップ培養による自己増殖すら可能だという。


「知らないわよそんなの。メルだって調子悪いときくらいあるでしょ。地球の空気が肌に合わなかったんじゃないの?」


 なんて有機物側に立った物言いだ、と文哉は一瞬呆れる。

 しかし、メルクリウスの複雑さを考えれば、あながち適当とも言い切れない。


 火星へ投入する探査用車両は、打ち上げ前に入念な殺菌処理が行われるという。

 地球のバクテリアが機材に付着していると、現地の生態系に影響を与えてしまう恐れがあるからだ。万一の可能性に対して、それくらい繊細な対策が取られている。


 火星という、一見すると生命などいないように見える星でさえ、そこまで手厚い対策を取っているのだ。地球という雑多な生命にあふれる惑星が、メルクリウスの機能に影響を与える可能性は、ないとは言えない。


「でも……、調子っていうか態度? 機嫌? が悪いような雰囲気はあったかしら」

「態度とか機嫌とか雰囲気とか……」


 この発言には文哉も苦笑いである。

 メルクリウスは〝振りポーズ〟を取らない。


 彼女の淡白さはリソースを節約するための仕様である。

 機嫌の変化は状態表示のランプと同様にコントロールされたものである。

 雰囲気というのは夏という季節の騒々しさと、彼女の静謐性の落差に由来する、こちらの主観的な印象である。


 つまりは気のせい。

 それが文哉の認識だった。


「文やんはメルのことメカ扱いしすぎよ」

「メカってまたレトロな単語だな」

「茶化さないで」

「じゃあ葉月の方は何扱いしてるんだ?」

「あたし? もちろん女友達よ」

「ガールズトークとかしてるのか?」

「内緒」

「そうか」


 本当はそんな交流などないのだが、上から目線で話した手前、正直なことは言えず、しかし嘘もつけない葉月の性格上、そう答えるしかないのだろう――というところまでは、文哉にもわかった。


 校舎に入って廊下を進むと、やがて生物室にたどり着く。

 窓からうっすらと光が漏れている。サーバの活性による発光現象だ。


 生物室の扉に手をかける。

 気軽に開けていた引き戸が、今日は、なぜか重い。


 ぼんやりと光るサーバの前にメルクリウスは立っていた。

 かつて複数個あったメルクリウス・サーバ群だが、現在は水の入った水槽はひとつだけ。

 メルクリウスは文哉たちを一瞥すると、またすぐに視線をサーバに戻す。


 その反応の薄さに、文哉は違和感を覚える。

 雰囲気が違うという葉月の言葉も、あながち間違いではなさそうだ。


 教室の片隅を見やると、メルクリウスに贈った金魚鉢があった。金魚が口をぱくぱくと開閉している。あれがあるなら、生物室で間違っていないようだと再確認。

 唾を飲み込み、呼びかける。


「メルクリウス」

『なんでしょうか』


 相変わらずの無表情と、合成音声。

 同じ振る舞いのはずが、しかし、今までのメルクリウスとどこかが違う。

 メルクリウスの仮面そのもの・・・・と相対しているような感覚。中身が感じられない。


「あのミッションは、なんだったんだ?」


 具体性に欠ける質問だという自覚はあるが、うまく頭が回らない。

 メルクリウスはそれを指摘することなく、淡々と応じる。


『市街地に出現した害虫を駆除するためのミッションです。

 緊急性が高いため、比較的高価な報酬を用意しました』

「向こうの人類にも被害が出たのか」

『お答えできません』


 淡白で端的な返答にたじろぐ。


「……なんで」

『公表を許されていない情報です』

「じゃあ……、害虫は他の都市にも現れたのか?」

『お答えできません』

「ライブラリになかったけど新種なのか?」

『お答えできません』

「行動パターン解析は? 戦闘時の動画データがほしいんだが」

『お答えできません』

「ちょっとメル!」


 葉月が横槍を入れてくる。


「さっきからどうしたの? あなたちょっと変よ」

『そうですか』

「ほら、それよそれ、そういう、どーでもよさそうな反応!」

『理解ができません』

「いつものメルだったら例えば――どうでもよさそう、というのは主観的なイメージに過ぎません――とかなんとか、もっと屁理屈を返してきてたじゃない」


 葉月の言うとおりである。

 変だと指摘されれば、『いいえ、自己診断では変調は確認されていません』という風な返事をするのがメルクリウスだったはずだ。


『不要なダイアログと判断』


 メルクリウスは葉月から視線を外し、回れ右をして水槽の方を向いた。

 今日のメルクリウスは対話のカードに〝Yes〟と〝No〟の2枚しか使っていない。ようやく3枚目を持ち出したと思えば、それは〝ice《無視》〟ときた。


 メルクリウスの基幹コードに修正が入ったのではないか。

 そう疑ってしまうレベルの変貌ぶり。

 姿かたちは同じなのに、中身が違っているかのような――


 いや。文哉は頭を振った。

 それは別段、驚くようなことではない。メルクリウスの外観は変幻自在だ。

 では中身はどうか?

 外部からの干渉――彼女をプログラム的にどうこう・・・・できるような者などいない。

 ただし、地球上には、である。


 先日の長谷川との会話を思い出す。

 思考が記憶を混ぜ返している。

 頭脳が勢いよく回っている感覚。


 ――彼女を君は信じているのか?

 敵か味方か、それを決めるのは君でも彼女でもない。

 ルゥ・リドーにいるであろう彼女の管理権限保有者アドミニストレータだよ――


 管理権限保有者アドミニストレータ

 メルクリウスをどうこう・・・・できる存在。

 惑星ルゥ・リドーの人類。


 それが今になって出張ってきた?

 人類圏の市街地に害虫が出現した、このタイミングで?

 偶然なのか、それとも理由があるのか。


 違和感が強まっていく。

 外観を自在に変化。赤い体液。小型<蟻>。〝逃げ〟の挙動。害虫的ではない動き。画像処理。害虫だけを識別。仮面。拡張現実AR。否。


 虚構現実。


 こちらのプレイヤーは、惑星ルゥ・リドーの戦場を、インセクティサイドのモニターを通して見ている。そういう設定・・である。

 リアルになりすぎないよう画質劣化の処理を行っているが、それでも、実情を知らないプレイヤーからは逆に、害虫がリアルすぎだという苦情が後を絶たないほどだ。


 それならば、さらに画像をいじったところで気づくものはいない。

 少々リアリティから遠ざかったとしても、文句は出ないだろう。メルクリウスの演算能力ならば、現実と見まがうCGをリアルタイムで動かすこともたやすいはずだ。


 つまり、ルゥ・リドーの事情を知っている文哉でさえ、そのグラフィックのどこからが現実の映像で、どこからが加工された映像なのか、見分けがつかないのだ。


 先ほどの市街地戦闘。

 画面に映っていた害虫は。

 害虫という記号を与えられた、ディスプレイ越しのそいつ・・・は――


「メルクリウス」


 メルクリウスは振り返らない。

 文哉はかまわず続ける。


「あの小型害虫は、人間と・・・同じ・・くらいの・・・・サイズ・・・だったよな」

「……文やん?」


『お呼びした理由は、サーバ移転の連絡のためです』


 メルクリウスは背を向けたまま、返答になっていない返事をした。


『当初目標としていた、同時接続可能数の拡張はクリアしています。サーバはすでに別の場所に設置済みであり、すべてのユーザデータも移転が完了しています。ここにあるのは、抜け殻のブランクナノチップが浮遊するだけの、ただの水槽です』


 メルクリウスはゆっくりと振り返る。あの仮面の表情で。


『借りていたものを、お返しする前に、きれいにしないといけませんね』


 メルクリウスは水槽に手のひらを添えた。


『浄化を行います。水槽も、水も、ナノチップも、そして……』


 メルクリウスと目が合ったような気がした。


 ブゥ……ン、という低い振動音。

 水槽の内側に細かな水泡が発生していく。炭酸水のように水底から浮かび上がる。


 ナノチップからの低周波による振動洗浄。

 仮設サーバを立ち上げる前にも、同様にして水槽を洗浄していた。

 以前と違うのは、振動音がまだ鳴り止まないこと。

 それと、水槽に透明のフタがされていることだ。


「ちょっとメル、何をしてるの?」


 歩み出ようとする葉月の手を掴んだ。

 振動音が大きくなる。水槽自体が震えている。

 水槽に亀裂が疾る。間に合わないと直感。葉月の手を引っ張る。距離を取る時間はない。近くの実験用テーブルの物陰。隠れなければ――


 爆発音は聞こえなかった。

 自動車に横殴りにされたような、巨大な手に掴まれてシェイクされたような、そんな衝撃で全身がしびれて動かなくなる。



 暗闇の教室。

 うつぶせの自分の身体。

 水浸しの床。

 散乱したガラス。

 身体を起こせない。

 顎を上げて視界を水平に。

 裂けたカーテン、差し込む月明かり。

 倒れたスチール棚の、隙間から白い腕。

 葉月の着衣の端が赤く染まっている。

 文哉は呼びかける。

 返事はない。

 葉月は動かない。

 床に広がっていく血溜りは黒い穴のようで、

 強引に身体を起こそうとする。

 激痛。

 動かせない。

 眼球の動きだけで周囲を見回す。

 メルクリウスの姿はない。

 どこに行ったのか。至近距離での、おそらくは水蒸気爆発。レンジに入れた卵のように、密閉状態の液体が急激に熱せられて爆発したのだと推測する。

 メルクリウスの姿はない。


 瓦礫が散乱する生物室に、メルクリウスの痕跡を探して視線をめぐらせる。

 ふと、目に留まったのは片隅の金魚鉢。

 めちゃくちゃになった教室内で、奇跡的に無傷で残っていた。

 金魚も無事だ。

 口をパクパクと開閉しながら泳ぐそいつと目が合ったところで、文哉の意識は暗転した。



 ◆◇◆◇◆◇◆◇



 文哉が目覚めたのは、自宅のベッドの上だった。

 身体に異常はない。

 痛むところも傷跡もなかった。

 ただし、前日の夜に着ていた服は丸めてゴミ箱に突っ込まれていた。取り出すとそれらはまだ湿っていて、布の端には焦げ跡が、中央部分には大きな裂け目があり、そこを中心に赤黒く変色していた。まるで戦争記念館に展示されている戦死者の遺品のようだった。


 変わり果てた衣服に呆然としていると、葉月から電話がかかってきた。

 彼女の記憶はあいまいな部分もあったが、爆発のことは覚えていた。

 そして。

 掠れた声で、二の腕に引っかいたような長い傷跡があることを伝えてきた。


 傷跡。


 つまり、もう傷は治っているが、跡が残ってしまったもの。


 昨日の夜、倒れた葉月の服に血がにじんでいたのを、文哉は見ている。

 一晩で傷が治るなど有り得ないが、しかし、そのとき以外で葉月が腕に傷を負うような心当たりはなかった。


 二人で学校に向かったが、生物室に爆発の痕跡はなかった。

 サーバとして使用していた水槽がなくなっていた。

 教室の隅の金魚鉢は、無傷だが、その中身・・はいなくなっていた。


 メル子に呼びかけても返事はなかった。


『FOE』のユーザ相談窓口に、メルクリウス宛でメールを送ってみた。

 一瞬のレスポンスで返信されたメールは、ビジネス文書じみた丁寧な文面だった。そこにメルクリウスの存在を読み取ることはできなかった。

 

『FOE』のホームページには、ゲームのイメージキャラとしてのメルクリウスが、いつでもプレイヤーを待っている。

 しかし、人工知能でありながらユーモアを操り、人心の機微を理解し、意外とノリがよかった、あのメルクリウスは。

 文哉や葉月の友人だった、あの銀髪黒衣の少女は。


 二人の前から、唐突に姿を消したのだった。


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