蒼い花
いつものようにソファに転がり
熱く
窓の外の風の音にも震えてしまう
そこには幾つもの物語が
いろんな扉がいろんな顔で
いろんな人たちを待っている
そして「誰か」という名の誰もが
土砂降りの雨の中で青い新芽を
赤茶けたフィルムの中を覗き込むのを僕は知っている
互いの顔も知らずに急ぎ足で肩をぶつけ合う僕たちは
ただ気付かないままで心に壊れた時計を同じ角度で握り締めている
育つ勇気はいつだって生まれた頃よりも孤独なもの
だから僕はいつまでもあなたたちを愛します
滑り落ちた未来の
陽気な旋律を満たしたまま裂かれていた
モラルの絡む自転車は
起き上がる度に
見えないところで倒れている人たちの声が聞こえるようになっていった
笑いの重さが耳を打つと
胸にジワリと冷たい呼吸を感じた
そんな時 僕の中の小さな宇宙は
色を忘れた心たちの糸を繋いでみようと言った
だから僕はいつまでもあなたたちを愛します
口に含んだ水が温もりを覚えるように
言葉はどうして生まれ変わらないのだろう
ベタ塗りされても巧みに霞む奇妙な矛盾に囲まれて
微笑む嘘が世間の海を慣れた手付きで泳ぐ時
哀しい花の親しい香りが胸にチクリと漂いたがる
息継ぎの下手な毎日はいつも淡く滲んだ虹の中
だから僕はいつまでもあなたたちを愛します
星の
それは涙で出来た優しいベッドに良く似合う
そして こんなにも大きな舞台のすぐ裏で
地球が回っているなんてちっとも信じられない僕の視線は
やっぱりどこか正しいと思う
明日の地図が今日の胸で息を満たすと信じたい
だから僕はいつまでも
あなたたちに愛されていたいのです
詩集 蒼い花 もざどみれーる @moz_admirer
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます