最新話の二章五話まで読みました。いわゆる『魔界都市』もののファンタジー。世界観はしっかりと作り込まれているらしく、霊の実体化を『肌』と表現したり、幽霊の相談にも乗る弁護士など、小ネタの数々に冴えがあって飽きさせません。
他のレビューでも書かれたように、ダークと銘打たれていますが、今のところ登場人物たちの掛け合いが軽やかで、あまり重苦しい雰囲気ではない。バーの所で、結局メリーアンのカクテルを飲み干しちゃう場面とか好きです。
また、食事の描写が好きなので、たびたびバーでカクテルの描写などが入るのもうれしいですね(ところで大麦酒がビールだとすれば、ウィスキーとのカクテルってボイラー・メーカーだと思うのですが、ルシアンさん面白いの飲んでますね……)(緑薬酒はアブサンかな?)。
文章、展開、キャラクターどれもこなれていて安心! 主役のルシアンとメリーアンにもまだまだ謎は多く、読者をこれからどこへ連れて行ってくれるのか、寛いで待つことが出来る小説です。
11/7追記:大麦酒=ビールではなく、ビールはビールと書いてありましたね、失礼しました! ラスティネイルなら甘いというのも納得です。
最新の第2章4話目まで読んでのレビューです。
これはホントに面白い物語です。魔都と呼ばれるような世界を舞台に、幽霊メイドと旦那様のルシアンが活躍するダークファンタジーの物語。この二人の主従関係がなんともほほえましく、目が離せない感じなのです。しかもこの二人、それぞれがかなりの能力者で、しかもその能力はまだ一端しか見えてません。
二人の周りにはまた個性的なキャラクターが脇を固め、その世界観は退廃的ながらなんとも生命力にあふれており、二人の物語をグッと引き立ててくれます。また迫力の戦闘シーンは簡潔にして、雰囲気たっぷり。手に汗握る展開です。
ダークファンタジー好きはもちろんのこと、いろんな人が楽しめる作品になっております。しかも物語は連載中、ぜひ二人の活躍を楽しく追いかけてみてください。
大陸歴二千三百××年、この街は天災の炎に包まれた!
様々な瘴気が取り巻き、全ての人類が死滅したかのように見えた。(※してません)
だが、魔女をはじめとする異端者は死滅しておらず、今もハチャメチャな感じで住み続けていた!
しかもぶっそうな輩は続々と増え続けている!なんでや!
……てな感じで、この小説の舞台はヒャッハーな魔女の街です。
ギャングも居れば魔物もいるし、異界から瘴気が噴き出すし、虎は触手出すぶよぶよだし、魔術師は性別変えるし、幽霊攫って金になる世界だぜ、ヒャッハー!
しかし、この小説のすごいところは、そんな感じでオールウェイズエクストリームハロウィンヒャッハー!なのに、世界観が破綻していないところですね。
丁寧な描写と合間合間に挟まれる独特な世界観が、この世界をとても楽しく魅力的に魅せています。
作者さんの筆力の高さがうかがえ、とても引き込まれて楽しく読めました。
個人的に好きなキャラはメリーアンちゃんです。
とぼけた幽霊ですが、アクの強いご主人様とお友達の魔女やその他愉快なお仲間に振り回されつつ、また振り回しつつ、たくましく魔女の街で生きている姿がとてもかっこいいのです。
ということで、こちらおすすめの作品となっています。
このレビューを読んだ方、一緒に楽しみましょう!