第1章2話・中3 4月28日(木)
4月28日(木) 記入者:宮河
そろそろGWですね。
部活の練習三昧になりそう。
合宿や試合がある部活に比べたらマシなんだろうけど。
もう3年生って……なんだか信じられない。
今年受験生かあ……他人事みたいに言うなって先生に怒られたばかりだけど、ホントにそんな感じ。
先生の今日の授業、面白かったです。
生者と死者の交わりがテーマだったっけ……?
好きだなと思ったはずなのに、肝心のところを忘れちゃった。
きらいじゃないです。ああいう話、もっと知りたい。
中学生になって3年目の春。
私は飽きもせず、日誌の時だけひっそりと想いを伝える事にした。
私の担任である笹川先生は、一言で言えば無口で無愛想で、あまり生徒から注目されたりもしない、普通の先生。
先生は私たちの担任であり、国語の先生でもある。テストの時だけ群がってくるクラスメイトを追い払っているのが印象的。
最初に見た時、若いなとは思った。なんでも、私たちが入学する前の年にこの中学校に来たらしい。教員2年目から担任を任されるのは優秀なのか、それともこの中学校が人員不足なのかは分からない。ここの中学は基本的に、3年間同じ先生が担任を受け持つシステムになっているので、先生との付き合いももう3年目だ。
特に目立つ事もない、普通の先生。
その印象をずっと持つのだと思っていたし、先生も生徒にそう思われたい気がしていた。
私の中での先生が、「ただの担任」から「初恋の相手」に変わったのは、中1の終わりの頃だった。
秘めた恋が実る頃には 神無月繭 @mayuk1031
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