スポーツ

魔法プロレスがあったらを模索した

 魔法が使えるハイファンタジー世界でも、スポーツというものはあると思います。

 あるとしても、魔法が使える世界だからこそのルールに変わるでしょう。今回は魔法が使える世界でのプロレスを考えます。


 考えるにあたって、魔法の定義を以下に設定します。

・魔法は詠唱で発動する。詠唱がとぎれたら、魔法は発動しない。

・攻撃属性は炎、氷、雷、風の4種。属性の得手不得手はない。無属性の回復、補助魔法がある。

・回復魔法は傷を癒す、体力を回復するなどの効果がある。

・試合中の攻撃魔法、回復魔法の使用は制限されていない。


 まずは会場です。

 魔法の攻撃が許される以上、観客に被弾の可能性があります。危険なので、対策を考えないといけません。

 魔法を吸収するような機能をリングにつける方法もあります。場外乱闘の多いプロレスでは、現実的ではありません。

 なので客席の前に魔法を通さない透明な壁のようなものをつけることにします。これでお客さんは安心して観戦できます。客席から攻撃魔法や回復魔法が飛ばされて、妨害される心配もありません。紙テープを飛ばすような応援もできなくなりそうですが、魔法の壁に応援コメントを映すとかの別の応援文化ができるでしょう。

 セコンドやレフリー、(いるなら)撮影クルーは魔法を軽減or無効化する装備をつけることにしましょう。回避だけでやりすごして、たまにレフリーが被弾して、レフリーの目を盗んで反則攻撃というのもいいかもしれません。



 炎で身をおおって体当りを狙われたら、相手は氷で身をおおって迎え撃つ。互いに炎の熱で余計に冷たく感じる、氷で余計に熱く感じるのを耐えながらバシバシやりあう姿が見られそうです。

 トップロープから攻撃をしようとする相手を雷魔法で攻撃。風魔法でトップロープから落とすなどの攻撃ができそうです。

 雷でしびれさせてから攻撃して、じわじわしみるダメージを狙う選手もいるかもしれません。

 ロープに魔法を使って、雷が流れるロープにする選手もいるかもしれません。



 戦ううちに体力を消耗して息があがって、呪文を最後まで詠唱するのが困難になります。

 その状態をくつがえすのが回復魔法です。疲労が消えたら、長い詠唱が必要な魔法も使えます。

 ただ回復魔法自体を詠唱しきれないと本末転倒です。

 ここは選手のファイトスタイルでわかれそうです。

 短い詠唱で済むけど、回復効果が薄い魔法を使うのか。

 長い詠唱が必要だけど、回復効果が高い魔法を狙うのか。

 慎重派か、博打かの違いですね。

 どちらにしろ回復魔法を互いに使い続けられたら、永久に試合が終わらなさそうです。1試合に使える回復魔法は3回までとかの制限は必要そうです。

 回数制限だけだと短い詠唱で低い効果、長い詠唱で高い効果の両方の回復魔法が使える選手は、どちらを使うかの判断が必要になります。



 どんな補助魔法があるのかにもよりますが、補助魔法も重要になりそうです。

 力をあげる魔法があるなら。切らさないで使ったら、ダメージの底上げができます。

 体を硬直する魔法があるなら。自分のダメージ、相手のダメージ双方に効果が期待できそうです。

 移動速度向上魔法があるなら。ラリアート前に使ったら、威力をあげられそうです。

 重量を増やす魔法があるなら。プレス系の技の前に使ったら、威力をあげられそうです。回避された場合、自分のダメージが増えそうです。

 保護魔法があるなら。相手の必殺技を食らう前に使ったら、ダメージを防げます。



 タッグマッチの場合、控えの選手が自由に魔法を使っていいルールとかがあったらおもしろくなりそうです。

 仲間に当たらないように注意を払うか、仲間殺しを覚悟で強い魔法で逆転を狙うか。敵に当たらないように、仲間だけに回復や補助を使えるか。自分のために温存するべきか。

 かけひきができそうです。




 魔法が使える世界のプロレスを考えました。荒はありそうですが、こんなファイトもあったら楽しそうだなと思いました。

 他のスポーツで考えるのも楽しそうです。

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