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「編集者として興味を引く作品も多数ありました。ストーリーをかなり変更していただくようになるかもしれませんが、インパクトを加え多少刺激的にしていただけるなら、書籍化も可能かと」
「この俺に書き直せと?」
「はい。恋愛要素を散りばめ、大人向けの描写も入るといいかな。ミステリーだけではつまらないですからね。お料理同様、小説にもスパイスが必要です」
「成る程。料理なら得意だが、完結したものを書き直すのは容易くない」
「只野先生、作家で食べていくのなら、少しはこちらの要望も受け入れ柔軟に対応して下さい。それとも一生まひるのヒモでいるおつもりですか?」
「無礼千万、戦国時代なら君はとうに手打ちだぞ」
「今は平成の世、万年筆で斬り捨てることは出来ないでしょう。只野先生、やりましょうよ。是非、セシリア社にお力をお貸し下さい」
「持ち上げて、また奈落の底に突き落とす気か?二度とその手には乗らん」
「はい、もちろん商業化出来ないものは採用致しません。只野先生、まさか勝負することが怖いの?意外と腰抜けね」
「……っ」
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