刺激的なプロローグ

まひるside

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 八月下旬、雑貨屋のお休みに合わせ、先生と二人で箱根に向かう。新宿駅から特急ロマンスカーに乗り、箱根湯本駅で乗り換えた。


 駅から観光バスで箱根園水族館や駒ヶ岳を満喫し、箱根ピクニックガーデンに向かう。目的は小説の執筆だが、社員旅行らしく団体行動をしながら先生との旅行を楽しむ。集団行動が苦手な先生も、渋々バスツアーに参加してくれた。


 バスツアーを終え、タクシーで露天風呂のある温泉宿に向かった。

 宿泊先は静寂に包まれた和風ホテル。先生の希望を重視し、美景が望める宿にした。


「いらっしゃいませ」


 和服の従業員に迎えられ、チェックインする。


「予約した只野だ」


「はい。お待ちしておりました。それでは奥様こちらにお名前をお願いできますか?」


「奥様……」


 部屋は一室、二間あるため一部屋しか予約しなかった。他人の男女では、不倫と誤解されかねない。


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