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「タイプの異なる男性か……。女がハーレムに憧れるとは、時代は変わったものだな」
「この女性は地味で冴えない設定ですよね。結婚適齢期にも拘わらず、未経験だということがコンプレックスだった。一夜のアバンチュールで初体験したのに、その相手がよりによって勤務先に転勤してきた」
「そうだ」
「甘い夜を過ごした魅惑的なハジメテの相手が、社内では横暴で嫌われ者の上司。あの夜のことを忘れ去ったかのような素っ気ない上司に苛立ちを覚えながらも、彼女は一夜の関係を忘れられない」
「そうだ」
「そんな彼女に次々と男性が告白する。男性の猛アプローチにより冴えない女性がどんどん美しくなり、上司は気が気ではない。第二章はそこまででいいのでは?彼女をハーレム状態にし、男性から迫られるシーンを書く」
「迫る?例えば?」
「オフィスラブの定番ですが、給湯室で手を握るとか……」
「給湯室で?わざわざ?何のために?湯の温度を自分の手ではなく女の手で確かめるのか?火傷したらどうするのだ。悪趣味だな」
「只野先生、それジョークですか?」
「わかっている。オフィスラブとは人目を憚り社内でよからぬことをすればいいのだろう」
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