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 ……店長は異常だ。

 ねっとりとした眼差しに背筋も凍る。


「まだ僕の手に落ちないのか。僕のものになりたくないのか」


「……店長……もう少し時間を下さい」


「聞き分けのない子だね。別の小鳥はすぐにでも手に入る。愛人契約を結べば高収入を得るチャンスなのに。それも全て君次第なんだよ」


 店長は食材の補充を止め、冷蔵庫に残っていた僅かな食料を取り出し、ビニール袋に入れ始めた。


「店長……ごめんなさい。私が悪いの。それだけは……勘弁して下さい」


「お腹が空いているのか?君は僕がいないと飢えてしまうからね。その艶やかで美しい肌も、栄養バランスが崩れると、枯れてしまう」


「……店長、本当にごめんなさい」


「僕は君に潤いを与えてあげると言っているのに、君はまだ僕を理解していない。僕の愛人になれば物欲も性欲も満たしてあげるのに」


「……っ」


 不意に唇を奪われそうになり、思わず顔をそむけて拒んだ。


「それが答えなんだね。焦らされるとゾクゾクするよ。仕方ない、今夜はこのまま帰るよ。食事はおあずけだ」


 店長は食材の入ったビニール袋を掴み立ち上がる。


「店長……それだけは。お願い……私に食料を下さい」


「そんなに欲しいのか?」


 狂気に満ちた眼差し。


「欲しければ、素直に従うんだな」


 店長は私の目の前に袋をぶら下げ、私が両手を差し出すと、その袋を目の前から奪い去った。



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