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「只野先生?パスパス。只野先生とは酒を飲んでも、絶対寝ないよ」


 只野さんから交際申し込まれたなんて、みやこには口が裂けても言えないな。


「明後日までに何か書いてくれないと、本当に困るんだけど。このままでは差し替えになるよ。ていうか、もともと無名作家を起用するなんて無謀だったんだよ」


「編集者も作家も大変な職業だね」


「まひるの方が毎日心穏やかに暮らせるよ」


 そうかな。私はもう少し、日常に変化が欲しいけどな。


「いけない。帰社しないと。まひる、今夜遅くなるかも。夕飯いらないから」


「また飲みに行くの?」


「この状況で飲まずにはいられないでしょう。でもネットカフェには行かなくていいからね。私が誰を連れて帰っても、気にしないで。行ってきます」


「行ってらっしゃい」


 こっちが気にするよ。


 せっかくの休日に、掃除、洗濯、ネットカフェ。

 最悪の筋書きだな。

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