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 あの人、有名な作家なのかな?

 どんな作品を書いているのかな。


 そんなことを考えながら夕食を作る。今日はクリームシチュー。半額になっていた鶏肉を購入し、売り物にならないじゃがいもや人参を無料で分けてもらいルーは市販のもの。


 昨日作りおきしたマカロニサラダにゆで卵を混ぜ合わせてアレンジし、レタスやトマトの生野菜と一緒に器に盛り付ける。


 ゆで卵は私が壊した卵のパックに残っていた相棒たち。あのまま廃棄するのは心苦しくて持ち帰った。


 家賃は二万にしてもらっているけど、光熱費や食費は折半。金銭的なことはシビアにしないと友達でも居候は出来ない。


 みやこは何を作っても黙って食べてくれる。作り手としてはとても有難い。給料前にはお金も尽き二人でカップラーメンを啜ることもある。


「まひる、ただいま」


「みやこ、お帰り」


「あー疲れた。今夜はシチューなんだ。美味しそう」


 みやこはキッチンの鍋に顔を近づけ、クンクンと鼻を鳴らす。まるで、腹ぺこの仔犬みたいだ。


「早く着替えておいで。食事の用意しとくから」


「うん」


 みやこが部屋着に着替えている間に、私はダイニングテーブルに食事を整える。


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